米、ファーウェイへの自動車用チップの輸出承認 米共和党議員が反発

2021/08/28
更新: 2021/08/28

米政府は25日、国内企業に対し、中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)への自動車部品用半導体の輸出を認めるライセンスを発行した。共和党議員は、バイデン政権のこの決定を「米国の国家安全保障を損なう」と非難した。

共和党のマルコ・ルビオ(Marco Rubio)上院議員は26日の声明で、「ファーウェイを助けることは、米国の経済と国家安全保障上の利益にならない」と指摘し、「バイデン政権はファーウェイを免除すべきでない。むしろファーウェイや他の中国のテクノロジー企業に対する罰と規制を強化すべきだ」と今回の措置を批判した。

ルビオ議員のほか、共和党のトム・コットン(Tom Cotton)上院議員や下院外交委員会及び下院軍事委員会の共和党議員らも、政権の承認決定を強く批判した。

米下院外交委員会のマイケル・マコール(Michael McCaul)共和党筆頭理事は、米商務省産業安全保障局(Bureau of Industry and Security)は寛容なライセンス管理システムを通じて産業の擁護者になることではないと指摘した。

米下院軍事委員会のマイク・ロジャース(Mike Rogers)議員はバイデン政権に対し、「米国家安全保障がさらに損なわれる前に、この決定を直ちに撤回するよう」求めた。

今回輸出を許可したのは、ビデオスクリーンやセンサーなどの自動車部品に使用するチップ。この種のチップは最先端製品と見なされていないため、承認に向けたハードルは低い。

今回の措置は問題ないと擁護する声もある。あるチップ業界の情報筋はロイター通信に対して、「自動車用の昔ながらのチップは、米国家安全保障に害を及ぼすものではない」と指摘した。

米トランプ政権時代に、同社に対してネットワーク関連機器やスマートフォンに使われる半導体の禁輸措置を発動した。バイデン政権になってからも、高速通信規格「5G」対応機器に使われる半導体のファーウェイへの輸出も禁止にするなど、強行な姿勢を見せていた。

(翻訳編集・李凌)