中東危機と沖縄分断工作

2026/03/02
更新: 2026/03/02

28日、米国およびイスラエルによる対イラン軍事作戦「エピック・フューリー(Operation Epic Fury:壮絶な怒り)」および「ローリング・ライオン(Operation Roaring Lion:ライオンの咆哮)」が開始された。

日本沖縄政策研究フォーラム(理事長:仲村覚氏)は、この作戦の戦略的背景や国際社会への波及、そしてそれが日本および沖縄の主権侵害リスクへとどのようにつながるのかについてAI統合分析による報告をウェブサイト上で発表した。本稿では同報告をもとに解説する。

米国側の基本戦略:「非占領型」体制転換モデル

今回の作戦は、2003年のイラク戦争のような大規模な地上軍による占領を意図的に排除した新たな軍事ドクトリン(指針)に基づいている。

トランプ政権はイラン国内への地上部隊派遣(ブーツ・オン・ザ・グラウンド)を完全否定しており、米国内の政治的制約を考慮した「低コストな介入」を目指している。 具体的には、ステルス機や精密誘導ミサイル、低コスト自爆型ドローン「LUCAS」等による持続的な航空攻撃を作戦の主軸とし、政権の指導部や治安部隊を無力化する。そして、空爆の隙を突いてイラン国民自身に政府を掌握させることを狙い、国民の蜂起を事実上の「地上戦力(上陸部隊の代わり)」として位置づけている。

グローバルサウスの結束と既存秩序への挑戦

2026年3月に開催される第61回国連人権理事会において、イラン情勢は最大の政治的争点となる。中国やロシアは米国の行動を「主権国家に対する不法な侵略」と強く批判しており、これがグローバルサウス諸国の反欧米感情を煽り、多極化に向けた結束を加速させる要因となっている。また、イランをはじめとするBRICS新規加盟国は、安全保障共同体として欧米主導の秩序に対抗する動きを強めている。

沖縄分断工作への波及:「複合法律戦」の危機

中東での紛争激化は、日本(特に沖縄)を標的とした中国の「認知戦」において極めて有利なナラティブを提供している。中国は、米国を支持する日本の姿勢を「軍国主義の再燃」と宣伝し、日本の国際的地位を失墜させようとしている。

さらに危険なのは、沖縄を標的とした「複合法律戦」である。中国は国連脱植民地化特別委員会(C-24)で「あらゆる形態の植民地主義」という新定義を導入した。これを武器に、沖縄を「日本が支配する非自治地域(植民地)」として国連のリストに登録させることで、日本政府が沖縄を統治し、国際社会において沖縄を代表する正当な権限(窓口権)を事実上剥奪しようとする工作を本格化させている。

これに加え、「沖縄の基地が中東の殺戮に加担している」という偽情報を拡散し、沖縄県民の反基地・反政府感情を煽る分断工作も展開されている。 この主権剥奪工作は、3月の国連人権理事会を皮切りに、6月の脱植民地化委員会、9月の国連総会へと続く体系的な「3ステップ」で進行しており、沖縄の国際法上の地位を日本から切り離そうとする狙いがある。

エネルギー・物流への打撃と今後の課題

作戦の余波は物理的な面にも及んでおり、中東の航空・海上網が麻痺しメガハブが機能不全に陥っている。原油の約87%をホルムズ海峡に依存する日本にとっては、物理的封鎖やリスクプレミアム上昇による歴史的なエネルギーショックの恐れもある。

中東の戦火は地域内にとどまらず、日本の国内安定を根底から揺さぶる「認知の戦場」を沖縄に生み出している。日本は物理的な安全保障だけでなく、中東情勢が「沖縄を日本から分離させるための論理」に変換されている現実を直視し、国連などの国際社会において即座にカウンター・ナラティブを展開する高度な主権防衛策が求められている。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
▶大紀元EPOCH TIMES JAPAN編集長 ▶「日本の思想リーダーズ」番組ナビゲーター 、「大紀元ライブ」番組ホスト。