日本 武器輸出規制を緩和へ 各国が協力拡大を模索

2026/04/16
更新: 2026/04/16

政府関係者や外交筋によると、日本は近く武器輸出規制を大幅に緩和する見通しだ。この動きは国際的な関心を集めており、ポーランドやフィリピンなどが日本との防衛協力の拡大に関心を示している。

ロイターによると、高市首相が防衛産業基盤の強化を進める中、自民党は今週、この政策改革を了承した。政府関係者3人は、高市政権が早ければ今月中にも新方針を正式決定する可能性があると明らかにした。

日本は第二次世界大戦後、長く世界の武器市場から距離を置いてきたが、今年の軍事支出は600億ドルに上る。潜水艦や戦闘機などの先進装備を製造できる大規模な防衛産業を支える規模だ。

政府関係者や外国の外交官によると、日本製兵器の新たな輸出先候補には、近代化を進めるポーランド軍やフィリピン海軍が含まれる。

また、東芝と三菱電機の幹部は、市場拡大の好機を見据え、採用拡大や生産能力の増強を進めていると明らかにした。

政府関係者2人によると、高市政権が承認する可能性のある初期案件の一つとして、中古護衛艦のフィリピン向け輸出が検討されている。フィリピンは南シナ海で北京と対立している。

ポーランド大使館のボグシェフスキ公使参事官は、ポーランドと日本は互いの装備の不足を補い合うことができ、対ドローンや電子戦システムの分野で協力できるとの考えを示した。

同氏は「日本が加われば、いくつかのボトルネックを克服できる」と述べたが、具体的な取引内容には触れなかった。

ヨーロッパ最大級の民間防衛企業の一つであるWBグループは昨年、日本の航空機メーカー新明和工業と、無人機分野での協力に関する予備合意を結んだ。

また、ヨーロッパの外交官3人は、日本の武器輸出規制の緩和は、アメリカの兵器生産への過度な依存を和らげる機会になるとの見方を示した。イラン戦争の勃発により、アメリカの兵器生産には負荷がかかっているという。

武器輸出政策の見直しはこれまでも、トランプ政権を含む歴代アメリカ政権から後押しを受けてきた。いずれの政権も、同盟国に集団防衛でより大きな役割を果たすよう求めてきた。

ホワイトハウスのケリー報道官は、ロイターに対し日本の新方針への直接のコメントは避けたが、トランプ大統領と高市首相の下で日米関係はこれまで以上に緊密になっていると述べた。

日本の武器輸出政策、大きな転換点に

10年以上前、安倍晋三元首相は初めて武器輸出規制の緩和に踏み切った。安倍氏は、中国共産党当局による軍事的脅威に対応するため、同盟国との共同開発も後押しした。

ただ、殺傷能力のある装備を含め、多くの制約はなお残っており、改革は大きく進まなかった。このため、日本企業は海外向けの防衛装備販売に本格参入することに慎重な姿勢を続けてきた。

高市氏は、長年政策変更に反対してきた連立与党内の勢力を抑えたうえで、武器輸出規制の緩和を進めている。狙いは、防衛装備メーカーの増産を促し、防衛産業基盤を強化することにある。

一部の防衛企業はすでに転換への準備を進めているが、防衛装備と民生品の両方を手がける大手企業の中には懸念もある。武器輸出によって、より広い顧客層が離れる可能性があるためだ。

防空システムを手がける東芝は、今後3年間でおよそ500人を採用する計画を示し、新たな試験・製造施設の建設も進めている。

三菱電機の採用情報によると、同社は戦闘機などの防衛装備の輸出を担当する海外営業要員を募集している。

同社の防衛部門幹部の一人は、完成システムへの需要はアジアが最も強く、ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカでは部品供給や新製品の共同開発に商機があると述べた。

また、この部門の売上高は国内外を合わせて2031年までに50%増え、6000億円に達するとの見通しを示した。

一方、ラトビアのジルガルビス駐日大使は、日本企業の一部には、政治的な方針と実際の対応の間になお隔たりがあると指摘した。

例として挙げたのはトヨタだった。トヨタ傘下の子会社は2023年、ラトビア企業VR Carsによる軍用多目的車向けエンジンなどの調達要請を断ったという。

トヨタカスタマイジング&ディベロップメントはロイターに対し、「事業範囲と方針」に基づき、軍用車両向けの調達需要には応じられないと説明した。同社は、日本の武器輸出政策の見直しについてはコメントを控えた。

趙鳳華