参政党の中田優子参院議員は国会質疑で、政府によるSNS事業者への投稿削除要請の実態と、その透明性確保の必要性について政府の見解をただした。
中田氏は、SNS事業者であるXが公表しているデータに触れ、世界全体のSNS削除要請件数のうち、およそ半数を日本が占めていると指摘。そのうえで、情報流通プラットフォーム対処法を所管する総務省に対し、この突出した件数についての認識をただした。
これに対し総務省側は、政府全体として網羅的に把握することは困難であるとしつつも、各省庁が法令に基づいて適切に対応しているとの認識を示した。
さらに中田氏は、海外における制度との比較にも言及した。米国では政府による削除要請を抑制する政策姿勢が示されており、EUでは削除理由の開示や異議申し立て制度が導入されていると説明。その一方で、日本では削除要請件数は公表されているものの、具体的な削除理由が明らかにされていないことから、国民の不信感を招く可能性があると指摘した。また、事業者側が独自判断で削除を進めることで、世論誘導につながる危険性にも懸念を示し、透明性確保のための制度整備を求めた。
これに対し、林芳正総務大臣は、SNS上における偽情報や誤情報、誹謗中傷などの違法・有害情報は社会に重大な影響を及ぼし得る深刻な課題であるとの認識を示した。そのうえで、昨年4月に施行された「情報流通プラットフォーム対処法」により、大規模プラットフォーム事業者に対して、削除対応の迅速化と運用状況の透明化が義務付けられていると説明した。
林総務大臣はさらに、同法に基づき、事業者は年1回、政府など公的機関から受けた削除要請件数に加え、「理由別の削除件数」についても公表する義務を負っていると答弁した。そのうえで、引き続き同法の実効性確保に努める考えを示した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。