総務省が7月29日に公表した住民基本台帳に基づく人口動態調査で、2026年1月1日現在の日本人住民は1億1973万6483人となり、初めて1億2千万人を下回った。前年から91万6744人減り、減少率は0.76%だった。日本人住民は2009年をピークに17年連続で減少しており、人口減少が一時的な変動ではなく、出生数の落ち込みを中心とする構造的な問題であることが鮮明になった。
外国人住民は前年より35万3696人増の403万1159人となり、2013年の集計開始以降で最多を更新した。外国人住民が400万人を超えた一方、日本人住民の減少を補うには至らず、両者を合わせた総人口は56万3048人減の1億2376万7642人となった。外国人住民の割合は総人口の3.26%に上昇したが、日本全体では人口減少が続いている。
日本人住民減少の大部分を占めたのは、出生数から死亡数を差し引いた自然減である。出生者数は調査開始以降で最少の67万467人、死亡者数は159万3475人となり、自然減は92万3008人に達した。転入者が転出者を上回る社会増が6264人あったものの、出生数と死亡数の差を埋める規模ではなかった。自然減の幅は2007年度から18年連続で拡大している。
外国人住民では、転入・転出による社会増が33万9970人に上り、国外からの転入者は過去最多の72万988人だった。
地域別でも人口の偏りが続く。日本人住民が増えたのは東京都だけで、46道府県では減少した。これに対し、外国人住民は全都道府県で増加した。三大都市圏の人口は6年連続で減少したものの、全国人口の53.31%が集中し、外国人住民では68.65%が三大都市圏に居住している。人口が減る中でも、都市部への集中は解消していない。
年齢階級別人口の動向からも、出生数の減少が将来の生産年齢人口を縮小させ、現役世代が支える高齢者の割合をさらに高めることが懸念される。
厚生労働省の人口動態統計でも、2025年の出生数は67万1236人となり、合計特殊出生率は1.14に低下した。死亡数は158万9489人で、出生数との差は91万8253人に達し、自然減が続いている
令和7年の婚姻件数は48万9119組であったが、出生数の反転にはつながっていない。出生率の分母となる15~49歳の女性人口も1年間で40万5242人減っており、出生率の低下だけでなく、出産年齢にある人口そのものの縮小が出生数を押し下げている。
実際の出生数は、政府の公式推計が想定したペースを大きく下回る。国立社会保障・人口問題研究所は2023年の将来推計で、2025年の日本人の出生数を74万9千人と見込んでいた。実績の67万1236人は推計を約7万8千人下回り、推計上では2040~41年の水準に相当する。出生数の減少が想定より約15年早く進んだ形である。
出生中位・死亡中位推計では、総人口は2056年に1億人を割り、2070年には8700万人となる。15~64歳人口は2070年に4535万人まで減り、現役世代1.3人で高齢者1人を支える計算となる。外国人を除いた日本人人口は7761万人、高齢化率は40.9%に達する見通しである。
高市首相は人口戦略本部の初会合で、人口減少を我が国最大の問題と位置づけ、若者や女性が住み続けられる社会の実現、社会保障サービスの維持、少子化対策、外国人材との共生などの人口減少対策を総合的に推進する方針を示し、給付と負担のあり方の見直しを含む社会保障改革を進めるよう関係閣僚に指示した。
骨太の方針2026は、2026年末を目途に「人口総合戦略(仮称)」を策定すると明記した。また政府は、人口減少対策を総合的に推進する「人口戦略本部」を設置し、外国人の受入れの基本的な在り方に関する基礎的な調査・検討を行う体制の構築などを含め、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けた取組を進めるとしている。
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