香港:中国問題専門家権威、中共崩壊を分析

2005/10/23
更新: 2005/10/23

【大紀元日本10月23日】中国共産党(以下、中共)関連組織から脱党した人数が19日、500万人を突破した。以前から脱党の動きを注意深く観察している中国問題専門家で、『開放』誌編集者・蔡咏梅氏、『前哨』誌総編集長・劉達文氏および香港市民支援愛国民主運動聯合会(以下「支聯会」)主席・司徒華氏は当社のインタビューに対して、500万人脱党の意味が大きく、中共専制暴政崩壊に繋がる要素と時期をもたらすと予測した。

蔡咏梅氏、「民衆は恐怖から抜け出す」

蔡氏は、脱党の波は中国大陸に非常に大きな影響を与えたとみている。なぜなら、中共政権は合法性がなく、脱党の行動は人民が中共政権の合法性に対して質疑する機会が与えられ、真の抗議ができたからだと指摘した。

また、蔡氏は、脱党の波は民衆に勇気を与え、中共は永久に存続するものではないことを示し、より多くの人が励まされ民衆の権利を求めて勇敢に表に出るようになったとした。これまで、人々は公に共産党を批判することはできなかったが、今では「人権を返せ」などのスローガンが公共の場に掲げられるようになったと語った。

蔡氏は、『九評共産党(共産党についての九つの評論)』は中国人の覚醒を大きく促したとし、中共のうそ偽りを打ち破ったと評価した。また、中共はインターネットによる情報伝達を特に懸念しているとし、情報制御するためにインターネット作家、記者などに対する迫害に力を入れていると指摘した。少し前に、江蘇省では、インターネット上に中共の党文化に同化された文章が多く発表されたことは、中共が如何に民衆の覚醒に怯えているかが明らかであると分析した。

さらに、中共崩壊の臨界点は民衆の覚醒および中共に対する恐怖から抜け出した際に達すると予測した。なぜなら、専制統治の崩壊は民衆の覚醒に起因するものだからだとした。また、専制統治は常に少人数が権力を握っているのに対し、多くの人は個人であり、力は分散しているため、さらに中共に対する恐怖心に加えて、国家に対して人々の無力さを呈すると分析した。しかし、現在の状況は一転していると語った。

中共はいつ崩壊するかという質問に対し、蔡氏は、情報伝達に大きく関係していると話した。ソ連の崩壊は、数日間のできごとだったと例をあげた。蔡氏は、一つの情報が伝われば、人々がすぐに決定を出し、事件の発展を加速させるのだと分析した。よって、如何に関係する情報をいち早く中国大陸へ伝達するかが目下もっとも重要な課題であると指摘した。

劉達文氏、「脱党は中共の崩壊を促す」

劉氏は、中共の現状とは上層が専制であり、下層が暴力団に化し、民間では抗議抗争事件が日々増加していると分析した。10月19日に中共国務院報道局より発表された『中国民主建設白書』で、中共は政治改革を行う可能性があると示唆した。また、『前哨雑誌』は、胡錦濤総書記が中共元老の97歳の薄一波氏を訪ねた際、彼に政治体制改革を行い、民主選挙にすることを勧められた内容の文章を発表する予定でいる。

劉氏は、今の中国民衆は中共に対して徹底的に失望しているとし、脱党の波は中共内部に対し、道徳的圧力が押しかかっていると語った。例えば、今、民間では「脱党すれば平安無事でいられる」などのスローガンのように、周りに多くの人が脱党していれば、当人も自分の将来のために脱党を考慮すると分析した。また、脱党活動がさらに大きく発展し、広い範囲に及ぶ波になった場合、中共の分裂をもたらす可能性があるとし、当時のソ連のように二党政党が現れる可能性を示唆した。

劉氏は、今の時期はまさに胡総書記、恩家寶首相が中共内部危機を解決し、中共専制政治を終結させる決断を試されていると示唆したが、この可能性は非常に小さいと分析した。劉氏は、民衆の脱党の動きがさらに勢いよく広がれば、中共は崩壊すると断言した。

司徒華氏:500万人は予想内

司徒華氏は、これまでソ連を含む世界中の共産党はすべて人心を失い崩壊したとし、中共の崩壊は早くから予測していたとした。司徒氏は、500万人の脱党はあくまでも一部の人であり、さらに多くの人は共産党がすでに変質したと考えているに違いないとし、一部の人は利益が絡んでいるため、脱党していないだけだと指摘した。

司徒氏は、中国の真の活路は一党専制を終結させることと、民衆が民主選挙によって中共を見放したときこそ、本当に共産党のない新中国が到来すると語った。

 (記者・李真)
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