グリーン・ピース、中国政府に法人資格と会長釈放を要求

2005/12/09
更新: 2005/12/09

【大紀元日本12月9日】ニューヨークを本拠地とするNGO団体中国人権の発表によると、中国吉林省の化学工場爆発による環境汚染事件後、中国政府に取り締まりを受けた浙江省の国際環境保護団体グリーン・ピースは、全国人民大会に宛てた書簡で、同組織に法人資格を与え、会長を釈放するよう求めた。

中国人権によれば、グリーン・ピースは吉林化学工場の爆発事件後、松花江の深刻な汚染について中国政府に対し書簡を提出したという。同組織は公開書簡で、組織の立ち上げから種々の妨害を受けたことを述べ、現在の深刻な環境保全情勢の下、同組織の目標達成を尊重すべきとし、同組織の合法性を認めるよう強く求めた。

グリーン・ピースはさらに、同組織の会長である譚凱氏の釈放を要求した。譚氏の家族は10月以降、絶え間なく恐喝を受け精神的に強いショックを受けたという。アジア自由ラジオ放送局によると、譚氏は中国民主派のメンバーであり、今年4月の浙江省東陽画水鎮での環境汚染事件が同組織設立の発端になったという。

中国人権の代表・劉青氏はインタビューに対して、「グリーン・ピースの今度の陳情はあくまでも呼びかけにしかならない。何故なら、中国政府がNGO団体を承認し、会長を釈放することはあり得ないからだ」と指摘した。「しかし、中国国内のこれまでの人権運動の傾向から、深刻な環境問題に直面した民衆は自らの利益を守るために立ち上がる可能性が強い」と述べた。さらに劉氏は、「不偏不党な立場から社会、政府を監督し、政府に管理されていない本当の意味のNGO組織が必要だ」と述べた。

関連特集: