ES細胞存在せず、中間調査報告を発表

2005/12/30
更新: 2005/12/30

【大紀元日本12月30日】韓国ソウル大学黄禹錫(ファン・ウソク)科学研究グループの胚(はい)性幹細胞ES細胞)研究疑惑を調査する同大学調査委員会は29日、患者の体細胞を基にしたヒトクローン胚から作ったES細胞は存在しなかったとの中間報告を発表。中央社が伝えた。

韓国「聨合新聞通信社」によると、黄教授は今年、米科学誌サイエンスで、ヒトクローン胚からES幹細胞の作成に成功したとの論文を発表した。しかし、同調査委員会は、黄教授が冷凍保管した患者のヒトクローン胚から作成された5個のES細胞を含む計8個の細胞株をDNA検査した結果、すべてが患者の細胞と一致しないことが判明。これらの細胞は共同研究者が率いる病院に保管された受精卵(体外受精)由来のES細胞であることが明らかとなった。

同調査委員会は、黄教授は2004年発表した論文のもととなる幹細胞DNAの分析結果、奇形腫瘍の形成およびクローン犬「スヌピー」についての検査結果も提出していないという。

同調査委員会は、黄教授が「源泉(基本キー)技術」と称するES細胞を作成する技術を保有していることについて、外部専門家達の意見を募りまとめてから、最終調査結果を発表する際にコメントすると示した。

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