パナマ:中国製有毒シロップで被害拡大

2007/06/22
更新: 2007/06/22

【大紀元日本6月22日】パナマでは中国から輸入された有毒物質入りの咳止めシロップで多くの人が命を落とした。報道によると、実際の被害は公表されたものより多く、さらに拡大するものと懸念されている。

「本当に辛いわ、三人は病院へ行ったのに毒薬を渡されたんです」と、マーサ・マナシュさんは声を震わせた。彼女の両親と夫の父親が服用した咳止めシロップの中に中国から輸入されたジエチレングリコールが入っていたのである。この家では問題となった有毒歯磨き粉も使われていた。

パナマ政府は昨年暮れに死者80人を確認、ほか39人が腎臓障害を起こしたと伝えたが、ある被害者団体の責任者は、被害者数は政府が公表した数よりもさらに多く、少なくとも110人が死亡、数十人が重症であるとし、被害者は今後さらに増えるのではないかと懸念している。

ジエチレングリコールは通常車のブレーキオイルや不凍液として使用される。

中国当局は先月末の記者会見で、この事件の直接的原因は、原料貨物のラベルが輸出後に書き換えられ、本来使用されるはずのない医療品に用いられたためで、責任はパナマ側にあると主張した。

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