ダライ・ラマ14世に米議会最高勲章、中国反発

2007/10/18
更新: 2007/10/18

【大紀元日本10月18日】チベット最高指導者ダライ・ラマ14世(72)は10月17日、米議会で行われた授章式で米国が市民に与える最高勲章「ゴールド・メダル」を受章した。ブッシュ大統領、米議会のトップ議員らおよびノーベル平和賞受賞者エリ・ビーゼルが会場で祝詞を述べ、ダライ・ラマ14世に敬意を示した。

ブッシュ大統領は、ダライ・ラマを平和と和解者として、中国に対してダライ・ラマの北京訪問を促し、米下院外交委員会のラントス議長も中国に対して、ダライ・ラマを2008年五輪開会式に招待するよう呼びかけた。

*平和・人権・宗教

米議会は1年以上も前から、1989年にノーベル平和賞を受賞したダライ・ラマ14世に対して、平和、非暴力、人権および宗教への理解において、継続的かつ傑出な貢献をしたことで、ゴールド・メダルを授与する議案が正式に通過した。この議案は、ダライ・ラマが指導者として、中華人民共和国とチベット自治区の談判協議基礎下で、チベット人民の民主自由および平和を推進したことを称えた。

これまでに米議会ゴールド・メダルを受章した者は、ローマ教皇ヨハン・パウロ2世、フォードおよびレーガン米前大統領、南アフリカ共和国マンデラ前大統領、マザー・テレサ、ブレア英前首相、第2次世界大戦米国人パイロットのタスキチ氏。

*米中関係

中国側は今回の授賞式が茶番劇だと非難し、今週に米主催のイラン核項目問題を討論する国際会議の参加を拒否した。中国側は今回の授賞は国際慣例を違反し、中国内政の干渉だとし、怒りと抗議を示した上授章式の取消を求めた。

一方、ホワイト・ハウスのスポークスマンは「大統領が授章式に出席することは、米国の伝統だ。米国およびブッシュ大統領政権が中国との関係を改善するために、貿易から北朝鮮を含む6カ国協議などまで、多くの問題において努力し協力した。われわれは中国との関係が良く、今後も継続するのだ」とコメントした。また、今回の授賞式について、少し前に開かれたAPEC会議期間中にすでに中国の胡錦濤・総書記に知らせてあると明らかにした。

(翻訳/編集・余靜)
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