江沢民、新三民主義改変のかわりに1千万米ドル提示 孫文の孫が拒否

2011/10/04
更新: 2011/10/04

【大紀元日本10月4日】孫文孫中山)の孫娘・孫穂芳氏は2日、香港紙・明報の取材に対して、中国の江沢民・前国家主席はかつて、孫文が提唱したものを「修飾(改変)する」代わりに、1千万米ドル(約7億6千万円)の供与を提示したことを明らかにした。孫穂芳氏は、孫文の提唱を変えることは民衆を愚弄することになるとの理由で拒否した。

1924年1月に開かれた中国国民党一全大会で、孫文が新三民主義として、従来の民族主義、民権主義、民生主義といった「三民主義」に、「連ソ・容共・扶助工農(ソ連と連繋し、共産党を容認し、労働者・農民を支援する)」という三大政策を加えた。ところが、2001年に辛亥革命90周年の祝典で、江沢民はこの内容を「連ソ・連共・扶助工農」と改変し、つまり、共産党を「容認」の対象から、「連繋」の対象に改ざんした。

これに対して、孫穂芳氏は、この行為は「歴史の改ざんだ」と批判し、江沢民に宛てに、一部の共産党幹部の理論は歴史的な根拠がないと指摘する書簡を送った。

その翌年に、江沢民から辛亥革命の記念活動に資金援助をしたいとの申し出があったという。さらに2008年に「1千万米ドルでも支給できる」と同様な申し出があったと孫穂芳氏は明らかにしている。

孫穂芳氏は、「彼ら(中国政府)のごまかしは、祖父の革命主張のイメージを抹消しようとしているもので、愚民のやり方だ。歴史を歪曲することになる」と非難した。

孫穂芳氏は明報にこんなことをも明かした。1981年、祖父孫文の墓参りに中国南京市中山陵に出かけた時に、墓に刻んであった国民党の徽章が消えていた。孫氏はその後何度も南京政府と交渉し、ようやく修復してくれたという。しかし、今年の5月に再び訪れた際、墓の横に刻んでいた「会議通則」は削られていた。大陸では「どんなことでも起こりうる」と孫穂芳氏は嘆いた。

(翻訳編集・余靜)
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