習近平主席、中央アジア4カ国訪問=エネルギー戦略で

2013/09/04
更新: 2013/09/04

7月2日、1万以上の武装警察が新疆ウイグル自治区に進駐(AFP)

【大紀元日本9月4日】習近平主席は3日、トルクメニスタンに到着し、中央アジア4カ国への公式訪問を開始した。中国政府は中央アジアの石油と天然ガスに目を付けているとAFP通信。一方、中央アジアと隣接する新疆ウイグル自治区では圧政が続き、ウイグル人の犠牲者が増えている。

習主席の今回の訪問先はトルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタンとキルギスタンの4カ国。最初の訪問国となったトルクメニスタンは天然ガス大国で、中国との間を結んだパイプラインが2009年に完成していた。今回の訪問でも両国は、「天然ガスなどエネルギー分野での協力協定」に調印したという。

中国は2010年にヨーロッパ連合を抑え、中央アジアの最大の貿易相手となった。2011年、中央アジア5カ国との貿易総額は400億ドルに上り、そのほとんどは石油と天然ガス貿易が占めている。ヨーロッパのシンクタンク・国際危機グループ(ICG)は今年年初に、向こう数年間で、中国は中央アジア地区における最大の外来勢力に成長すると分析。だが、同地域では、中国からの投資がアフリカに対する資源略奪目当てのものと同様になるのでは、との懸念が深まっている。

中央アジアと中国を結ぶガスや石油のパイプラインは、新疆ウイグル自治区を基地としている。大規模開発で漢民族が大量に流入し、地元ウイグル人は窮地に追い込まれる状況になっている。衝突が頻繁に起きる同自治区では、北京政府による圧政がエスカレート。英BBC放送によると、8月20日にも、カシュガル地区のカルギリク県では祈祷をしていたウイグル人22人が銃撃され死亡した事件が起きていた。

(翻訳編集・張凛音)
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