中国版QE 紙幣の増刷でまかなえるか (Japanexperterna.se/Flickr)

中国版QE 紙幣増刷の口実か 「サブプライム危機と同じだ」と危惧の声

 一部の専門家は、近年中国では地方政府負債の増加、不動産市場の低迷、過剰生産能力などで都市部の商業銀行の不良債権が急増しているため、「貸付担保融資制度」は商業銀行に流動性を補い、システム的金融リスクの発生を防ぐねらいがあるとみている。

 経済金融専門サイト「和訊網」は11日、他の財政政策と金融政策の実施と共に、同措置は(当局が)何らかの理由で公表できない強烈な景気刺激対策の中の一つだとし、当局は有効な措置をとって、不動産市場の低迷と経済の下振れ圧力をヘッジしなければ、経済成長率の保障は実現できない目標となることを心得ているからだとの見解を示した。

 一部の市場関係者は、同措置の本質は信用取引にレバレッジを加えた、実質「債務担保劣後ローン」だと揶揄した。ある関係者は例え話をあげた。「以前借りた100万元が返済できない? 問題ない。この債務を人民銀行に担保に出して、人民銀行に紙幣を印刷してもらってから、またあなた100万元を貸してあげよう」。

 サブプライムローンと同じしくみ

 インターネットでは多くのネットユーザーから批判が殺到している。「これは国民の住宅ローンを金融商品に変えて、また売り出す気なのか? 2007~08年に起きた金融危機はこれが原因ではなかったか」「またもや金融派生商品のゲームを始めたのか。こういうゲームは中国人にとって危険だ。アメリカ人はそのゲームに完敗したのに。金融派生商品で築いたニセの繁栄はいらない」「共産党が、紙幣の印刷を加速させるための口実だ」などの声があがった。

 中国版のQEは成功しないと、前出の呉氏は見ている。QEの成功には、国家の総合的国力を構成する中央銀行の世界的影響力、その国の貨幣の世界的地位、国際社会における外交影響力、国際金融や貿易市場の規則制定における影響力などに関係するため、中国は現在、それらの力が依然として低いからだと指摘した。

(翻訳編集・張哲)