THE EPOCH TIMES
人体の不思議

物議を醸す人体標本展、ふたたび NZで今月開催

2018年04月09日 23時27分

人体に通う血流や体液を合成樹脂に変え、人体を保存する技術を使用した人体標本の企画展示「ボディ・ワールド・ヴィータル」が4月23日~7月13日、ニュージーランドの最大都市オークランドで開かれる。

サッカーで遊ぶ姿、携帯電話で通話する姿など、展示用にさまざまなポーズを取る人体。公式ページによると、標本は150体。この特殊な保存法「プラスティネーション」は20年あまり前、ドイツ人解剖医グンター・フォン・ハーゲンス博士により考案された。

日本でも90年代に人体標本200体を展示する「人体の不思議展」が各都市で巡回。これまで、人体標本はホルマリンやアルコール漬けでしかなかった。プラスティネーション技術ならば、内蔵も腐敗せず半永久的に保存できる。全身をめぐる皮膜の下の血管の細部まで見えるし、触ることもできる。

同展運営側の公式発表によると、2012年に「閉幕」宣言するまでの10年、日本では650万人が来場した。人体標本の展示イベントは欧州、米国などの都市でも催され、これまでに世界20カ国、4500万人を動員した。

しかし、死体の展示は物議を醸すこととなる。この「作品」は一体、誰なのか。生存時に本人や家族から法的な同意を得ていたのかどうか。また、展示は多くの国で死体や埋葬、解剖などの関連法に違反する可能性が高い。さらに、人間の尊厳を侮辱しているとして倫理性を問題視する声もある。

日本の人体標本展示の開催では、厚生省が人体標本を「遺体」とみなし、京都府警が2011年、標本管理に違反した疑いで主催側を捜査した。名古屋、金沢などで催された展示会でも、死体ビジネスの問題が疑われるとして、有識者らが抗議の声をあげた。

2017年7月には、チェコのプラハで「人体展」が開催された。主催側は人体標本の個人情報、出所や人体に関する法的許可書を示さなかった。大紀元の取材では、一連の標本展示には弟が含まれている可能性があると主張する中国系カナダ籍の男性は、プラハに渡り、企画展の主催側を刑事告発した。男性の弟は2003年、中国の労働教養所に収容されたが、家族は一切の情報を受け取ることができず、生死さえわからないという。

この裁判を受けて、チェコ当局は、法的許可文書を提示しない人体展示を国内で禁じた。同様の理由で、フランスとイスラエル当局も身元不明の遺体の展示を禁止している。

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