サウジ記者殺害、米有力議員が皇太子の関与確信 CIA説明受け

2018/12/05
更新: 2018/12/05

[ワシントン 4日 ロイター] – 米上院の有力議員らは4日、サウジアラビア人著名記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件について、ハスペル米中央情報局(CIA)長官から非公開で説明を受けた。ブリーフィング後、議員らはムハンマド皇太子が関与していたとの確信を強めたと語った。

共和党のリンゼー・グラム議員は記者団に「意識的に事実から目を背けない限り、皇太子の指揮の下で(殺害が)計画されたと結論付けるのが自然だ」と述べた。

共和、民主両党の議員らは、カショギ氏殺害を非難する内容の法案の可決をなお目指す意向を示すとともに、トランプ大統領自身も同事件を強く非難すべきだと訴えた。

ハスペルCIA長官は上院の指導部や各委員会の幹部らに説明を行った。

ボブ・コーカー上院外交委員長(共和党)は、「陪審による審理が行われるなら、皇太子には30分で有罪評決を出すだろう」と述べた。

外交委員会の民主党トップ、ボブ・メネンデス議員は「これまで持っていた見方を固めただけだ」と語った。

共和党の14人の議員は前週、トランプ氏の意向に反し、イエメン内戦に関してサウジへの軍事支援中止を求める決議案の審議入りを民主党とともに決めている。

コーカー議員は、上院で可決することが可能な法案を打ち出すのは「困難」だと認めながらも、同決議案をどのように改正するのかについて同僚議員らと協議していると明らかにした。

民主党の多数の議員は改正することなく決議案の採決を行うことを求めている。ただ、トランプ大統領や共和党議員の一部は、サウジとの関係に悪影響が及ぶ恐れがある行動は取るべきではないとの立場だ。

Reuters
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