中国の途上国優遇停止も、米大統領がWTO改革加速求め圧力

2019/07/29
更新: 2019/07/29

[ワシントン 26日 ロイター] – トランプ米大統領は26日、世界貿易機関(WTO)が中国などを発展途上国として扱い、優遇措置を与えているのは不公平だと主張し、WTOの制度改革が90日以内に大きく進展しなければ、こうした国の途上国扱いを中止するよう米通商代表部(USTR)に命じた。

トランプ氏は中国など一部の新興国がWTOで発展途上国として優遇措置を受け、国内の成長促進のために高い関税率など通商障壁の維持を認められているのは公平ではないと指摘。ツイッターに「世界で最も裕福な国々が発展途上国を名乗ってWTO規則を免れ、特別扱いを受けており、WTOは壊れている。もうたくさんだ」と投稿した。

WTOはトランプ氏が批判の矛先を向けている国際機関の1つ。

米国は日本や欧州連合(EU)と共にWTOの規則変更や、政府補助など中国の非通商慣行の停止を求めている。しかし、WTOはいかなる制度改正も164の全加盟国の合意が必要な仕組みとなっており、1995年の発足以来、規則変更が難しいことで知られている。

Reuters
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