原油先物が反発、人民元安定化・米在庫減などで

2019/08/09
更新: 2019/08/09

[ニューヨーク 8日 ロイター] – 米国時間の原油先物は前日の下げから反発し、約2%上昇した。中国人民元相場が安定したことに加え、原油価格の下落が減産につながる観測が出ていることが背景。ただ市場では原油価格の持続的な上昇の始まりではないとの見方が出ている。

清算値は北海ブレント先物<LCOc1>が1.15ドル(2.1%)高の1バレル=57.38ドル。一時は58.01ドルまで上昇した。米WTI原油先物<CLc1>は1.45ドル(2.8%)高の52.54ドル。一時は52.98ドルまで上昇した。

原油先物は前日の取引で約5%下落。米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)の週間統計で8月2日までの週の原油在庫が予想に反して増加したことが重しとなった。

ただこの日はジェンスケープのデータで、WTIの受け渡し地点であるオクラホマ州カッシングの原油在庫が8月6日までの週に約290万バレル減少したことが判明し、押し上げ要因になった。

アナリストは、サウジアラビアが他の産油国に原油安を巡る協議を呼び掛けたとの報道も支援要因になったとしている。

リッターズブッシュ・アンド・アソシエーツのジム・リッターズブッシュ氏はこの日の上昇について、「短期的に売られ過ぎていたため、正常な調整が入った」と指摘。「持続的な上昇の始まりとは見なしていない」と述べた。

Reuters
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