米GFが特許侵害でTSMC提訴、米独への輸入差し止め請求

2019/08/28
更新: 2019/08/28

[上海 27日 ロイター] – 半導体受託生産の米グローバル・ファウンドリーズ(GF)は26日、特許を侵害されたとして、同業の台湾積体電路製造(TSMC)<2330.TW>を米国とドイツで提訴した。

GFは、米アップル<AAPL.O>などTSMCの顧客による特許侵害品の輸入差し止めと「相当額」の損害賠償の支払いを求めている。

GFは、TSMCが利用している半導体製造技術がGFの16の特許を侵害していると主張。この技術を利用して製造された半導体を組み込んだ製品について米独への輸入を差し止めるよう求めている。

特許侵害品の詳細は明らかにしていないが、GFは影響を受けるTSMCの顧客としてアップル、クアルコム<QCOM.O>、アルファベット<GOOGL.O>傘下のグーグル、エヌビディア<NVDA.O>、レノボ・グループ(連想集団)<0992.HK>、メディアテック(聯発科技)<2454.TW>を挙げている。

TSMCのコメントはとれていない。エヌビディアはコメントを控えている。他の顧客のコメントもとれていない。

米中貿易戦争が激化する中、GFは同社が米国に投資していることを強調。今回の訴訟は、同社の米国への投資を守ることが目的だとしている。

GFは「半導体の製造はアジアへの移転が続いているが、当社はこの流れに逆らい、米国と欧州の半導体産業に多額の投資をしている」とし「米国と欧州の製造拠点を保護するためには、今回の措置が不可欠だ」と表明した。

GFは、アブダビの政府系ファンドが保有する企業。

Reuters
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