[香港 19日 ロイター] – 香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)は19日、政策金利である基準金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、2.25%にしたと発表した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げを受けた措置。
香港政府は香港ドルの対米ドル相場を1ドル=7.75─7.85香港ドルの範囲に抑える「ドルペッグ制」を採用し、金融政策を米国に連動させている。
FRBは17─18日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.75─2.00%に25bp引き下げることを7対3で決定した。
HKMAによる利下げは前月に続き今年2回目。前月の利下げもFRBに追随したもので、2008/09年の世界金融危機以降で初めてだった。
HKMAの陳徳霖(ノーマン・チャン)総裁は、3カ月以上前から香港で続いている抗議活動に触れ、「できるだけ早く秩序が回復し、企業、経済、金融の活動が平常に戻ることを望んでいる」と表明。「そうすれば総じて困難な状況に香港が適切に対応することが可能になる」と続けた。
総裁はまた、HKMAは中小企業の借り入れコストへの上昇圧力を緩和するために、銀行業界とともに取り組んでいると説明した。香港経済は第3・四半期に景気後退(リセッション)入りするとみられている。
HSBC<HSBC.L> <0005.HK>など香港の主要銀行は、HKMAの利下げを受けて融資金利を引き下げるかどうかを今後判断する。総裁は、市中銀行は金利を引き下げないかもしれないとの見方を示した。
「長期的には香港の金利は米ドル金利に追随するはずだが、短期的な金利の動きは香港ドルの資金需給の影響を受けている」と語った。
直近の香港ドルは米ドルに対して前日比0.08%高の7.8243香港ドル。
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