[香港 3日 ロイター] – 政治的な混乱が続く香港で、6─8月の間に30億─40億米ドルの預金がライバルの金融ハブであるシンガポールに移動した可能性がある。ゴールドマン・サックス<GS.N>が今週行った推計で明らかになった。
ゴールドマンのアナリストリポートによると、8月は香港の香港ドル建て預金は小幅な純流出となった一方、シンガポールの外貨預金は純流入となった。
その上で「香港の銀行システムは香港ドルと外貨の高い流動性を維持している」と指摘。ただ「このデータが、香港からの資金流出に対する投資家の懸念を和らげる可能性は低い」との見方を示した。
リフィニティブ・データストリームによると、8月の香港の預金総額は13兆6000億香港ドル(1兆7300億米ドル)だった。
ただ、香港の香港ドル建て預金は8月に前月比1.6%減となり、2018年5月以降で最大の減少を記録。一方、米ドル建て預金は大幅に増加した。香港金融管理局(HKMA)は変動は「通常のものだ」との声明を発表した。[nL3N26M1UQ]
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