中国は台湾の選挙に「毎日」介入している=蔡英文総統

2019/11/20
更新: 2019/11/20

[台北 19日 ロイター] – 台湾の蔡英文総統は19日、中国が台湾の総統選に「毎日のように」介入し、台湾の民主主義にダメージを与えようとしていると批判した。

台湾の与党・民主進歩党(民進党)が来年1月11日に行われる総統選に出馬する現職の蔡英文総統と組む副総統候補に同党の頼清徳・前行政院長(首相)を起用すると発表した17日、中国初の国産空母が艦隊を組んで台湾海峡を通過した。台湾は、総統選を控えて中国が台湾を威嚇しようとしているとの見解を示した。

総統選と同じ日に立法院(国会に相当)選挙も実施される。中国は蔡英文総統と民進党が台湾の正式な独立を目指すのではないかと警戒している。

正式に選挙登録を済ませた蔡英文総統は記者団に対し、反政府デモが激化する香港情勢や中国政府からの圧力に言及し、総統選は重要な時期に行われると指摘した。

台湾の独立を支持するのかとの質問に同総統は、台湾にはすでに主権があると述べた。「われわれには主権があり、政府があり、民主的な自由な制度がある」と強調した。

中国の空母が台湾海峡を通過した件に関する質問には、中国は台湾の民主主義にダメージを与えようとしており、中国が台湾の選挙に関与しようとしているのは明白だと述べ、「大国として、中国には国際的にも地域でも、平和と安定を維持する責任がある」と語った。「中国は台湾の選挙に毎日介入している」とも発言した。

一方、「個別のケース」だとして中国の空母に直接言及することは控えた。

Reuters
関連特集: 国際