レバノン当局、ゴーン被告に渡航禁止令=司法筋

2020/01/10
更新: 2020/01/10

[ベイルート/東京 9日 ロイター] – レバノンの検察当局は9日、日産自動車<7201.T>前会長のカルロス・ゴーン被告(65)に渡航禁止令を出した。司法筋が明らかにした。国際刑事警察機構(ICPO)は日本の要請でゴーン被告を国際手配しており、レバノン当局が聴取を実施。

レバノン側は日本に対して、ゴーン被告の捜査資料を提出するよう求めており、捜査資料が届くまで同被告への追加聴取は行わない方針。ゴーン被告は9日にフランス旅券(パスポート)を当局に提出するという。

ゴーン被告はLBCIテレビに対し、レバノン当局に「全面的に協力」すると約束した上で、レバノンの司法制度は日本の制度よりも快適だと表明。前日の記者会見を巡って森法相が「批判の多くが抽象的で根拠が伴わないものにすぎない」と発言したことについては「ばかげている」とした。

また、MTV放送の取材に応じたゴーン被告の弁護士によると、同氏は非常に安心できる状態になったと話しているという。

ゴーン氏は、公平な審理が行われる場所ならどこでも裁判に臨む考えを示している。一方で、レバノンに長期滞在する用意もあるとしている。ある関係者は、弁護団が被告にレバノンで裁判を受けるよう説得していると明かした。

この他、レバノン当局はイスラエル入国罪での告発についてもゴーン被告を事情聴取し、居住地の定期連絡を条件に釈放したという。

*内容を追加します。

Reuters
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