カナダ、トランプ氏を批判 3M医療マスク輸出制限巡り

2020/04/04
更新: 2020/04/04

[オタワ/トロント 3日 ロイター] – カナダ政府は3日、新型コロナウイルス感染拡大が続く中、米複合企業スリーエム(3M)<MMM.N>の医療用マスク輸出阻止に向けたトランプ大統領の動きを批判した。

トランプ大統領は2日夜、マスク生産を巡り3Mを批判。ツイッターへの投稿で「マスクに関し3Mが何を行っていたかが分かったので、きょう厳しい措置を取った。高い代償を払うことになる!」と述べていた。

3Mのローマン最高経営責任者(CEO)はこの日、新型コロナ感染防止に必要なマスクの輸入を増加させると表明すると同時に、輸出規制は他国からの報復につながり、必要な機器や製品が不足する事態になりかねないと警鐘を鳴らした。

カナダのトルドー首相は、医療関連用品を含む必需品の流れを阻害することは「間違い」だと批判した。

米国がマスクの輸出制限に動けば、カナダは報復措置に出るかとの質問に対し、フリーランド副首相は「カナダの国益を守るために全ての行動を取る」と応じた。

カナダ保健当局によると、同国で確認された新型コロナ感染者は約1万2000人。死者は前日から約20%増加し、152人となった。

同国最大都市トロントのあるオンタリオ州保健当局はこの日、同州内で月末までに感染者が8万人、死者が1600人に達するとの試算を示し、移動を制限するよう市民に呼び掛けた。同州で確認されている感染者は累計3255人、死者は67人となっている。

Reuters
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