ドイツ、新型コロナ「再び制御可能」 感染低下

2020/04/18
更新: 2020/04/18

[ベルリン 17日 ロイター] – ドイツのシュパーン保健相は17日、今週は毎日、新型コロナウイルスの感染から回復した人の数が、新たに感染した数を上回っていると述べ、感染が制御可能な状況になってきたとの見方を示した。

ドイツは新型ウイルスによる感染症「COVID-19」の感染者数は、米国、スペイン、イタリア、フランスに次いで5番目に多い13万4000人いる。ただ死者数は初期の広範囲に及ぶテストにより、比較的少ない3868人にとどまる。

シュパーン氏は記者会見で「感染は現時点で再び制御、管理できている状況だ」と指摘。医療システムの限界を「これまで患者の数が上回ったことはない]と付け加えた。

ロベルト・コッホ研究所のウィーラー所長はドイツにおける新型ウイルスの複製、感染率は1を下回ったと述べる。感染者1人がウイルスを移す人数が平均で1人以下ということを意味する。ウィーラー氏は「初めて1を下回った。この状態が維持されるかをみていく。新たに感染者がいつ増えてもおかしくない」と述べた。感染率だけに注目し過ぎるのは良くないと主張した。

ドイツのメルケル首相は15日、ドイツの封鎖措置を少しずつ解除するとした。翌週から一部の店を、5月4日から学校を再開するという。

研究・医薬品の規制当局、パウル・エールリヒ研究所の所長は記者会見で、ドイツで新型ウイルスのワクチンの臨床試験が近いうちに始まると述べた。ほかに4件の臨床試験がすでに行われているという。

シュパーン氏は、3、4週間後に新型ウイルスの追跡アプリをスマートフォンにダウンロードできるようになると述べた。ドイツの連邦・州政府は15日、追跡アプリが利用可能となった際、国民が自主的にこうしたアプリを使うことを支持すると述べた。アプリを利用することで、感染者にいつ接触したかをすぐに知ることができる。

シュパーン氏は、開発者がアプリ実現に向けて尽力していると述べた。アプリはデータ保護水準が「できる限り最適な」状態であるように近距離無線通信「ブルートゥース」の技術を使う。

Reuters
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