WHO、早急な制限措置緩和に警鐘 感染第2波を懸念

2020/05/07
更新: 2020/05/07

[ジュネーブ/チューリヒ 6日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は6日、各国が新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた制限措置の緩和を「極めて慎重に」進めなければ、感染第2波が急速に広がるリスクがあると警鐘を鳴らした。

テドロス事務局長は、各国は接触者の追跡システムや隔離対策など新型コロナの感染拡大を抑制する適切な措置を確保する必要があると指摘。「各国が非常に慎重かつ段階的なアプローチで移行を管理しなければ、ロックダウンに舞い戻るリスクがなお実在する」と警告した。

新型コロナのパンデミック(世界的流行)への対応を巡り批判を浴びているテドロス事務局長は、WHOの対応を巡り「事後」に精査するとし、パンデミック終息まで待つ姿勢を表明。「炎が燃え盛っている間、焦点を分かつべきではない」と述べた。

米国はWHOが中国寄りだと批判している。

また、新型コロナの発生源を巡りさまざまな見解や疑念が飛び交う中、WHOの伝染病学者マリア・バンカークホブ氏は「動物が発生源かどうかを把握しなければ、再発防止は困難」とし、発生源を見極めるため、中国に「学術上」の調査団を追加派遣することを協議していると明らかにした。

ドイツではプロサッカーのブンデスリーガが今月後半から再開することが認められるなど、サッカー当局が再開を検討し始めていることについて、WHOのマイク・ライアン氏は、再開の時期や方法に関する判断は各国政府や各スポーツ団体に委ねられているが、WHOは必要に応じてリスク管理に関する助言を行うとした。

*内容を追加しました。

Reuters
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