中国で人権を訴え続けた弁護士が、ある日突然、姿を消した。行方が分からないまま、すでに8年以上が過ぎている。その人物をたたえる像が、アメリカで公開された。
4月4日、南カリフォルニアの「自由彫刻公園」で、中国の最も尊敬されている人権派弁護士の1人とされ、「中国の良心」とも呼ばれてきた 高智晟(こうちせい)氏の大型像の除幕式が行われた。
この日、会場に集まった約200人は、像の完成を祝福する拍手の中で、「彼はいまどこにいるのか」と問い続けた。
式典には、国際人権団体 アムネスティ・インターナショナル の米国支部も参加し、「中国当局は高智晟氏を直ちに無条件で釈放すべきだ」と求める声明を発表した。

高智晟は、貧しい家庭から独学で弁護士となり、中国政府から「優秀な弁護士」と評価された人物である。しかしその後、信仰の自由や弱い立場の人々を守る活動を続けたことで、当局の圧力を受けるようになった。拘束や拷問を受け、弁護士資格も取り消され、2017年に突然姿を消した。それ以降、家族や弁護士にも一切の情報が知らされていない。
高智晟氏の問題は、海外でも長年関心を集めてきた。米ロサンゼルスの中国領事館前では、毎年のように支援集会が開かれ、「所在を明らかにし、直ちに釈放せよ」と訴える声が上がっている。各国の人権団体も連名で書簡を送り、国際的な圧力は続いている。
妻の耿和さんはこれまで何度も「生きているのか、それだけでも知りたい」と訴えてきた。だが現在も、確かな情報は何一つ明らかになっていない。
いまも生きているのか、すでに亡くなっているのかすら分からないままの「中国の良心」。その身に起きたことは、一人の弁護士の問題にとどまらず、中国の人権状況そのものを映し出している。

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