英国とカナダ、ベラルーシ大統領らに制裁 西側諸国で初

2020/09/30
更新: 2020/09/30

[ソウル/オタワ 29日 ロイター] – 英国とカナダは29日、ベラルーシのルカシェンコ大統領に制裁を導入したと発表した。8月の大統領選挙での不正疑惑や抗議デモへの暴力に対するもので、対象者の渡航が禁止されたほか、資産が凍結された。西側諸国としては初めての対ベラルーシ制裁となる。

英国はルカシェンコ氏とその息子ビクトル氏のほか、内相ら政府高官を含む合計8人を制裁対象とした。カナダの制裁対象はルカシェンコ氏のほか10人。

英国のラーブ外相は訪問先の韓国でロイターに対し、ルカシェンコ氏は選挙不正疑惑や人権侵害の代償を払う必要があると指摘。ベラルーシと近い関係にあるロシアのプーチン大統領にも言及したが、英国が今回発表した措置にはロシア関係者は含まれていない。

カナダのシャンパーニュ外相は「ベラルーシ政府が組織的な人権侵害を続け、反体制派と事態解決に向けた交渉に応じる姿勢を見せていないことを、カナダは黙って見過ごさない」と述べた。

欧州連合(EU)もベラルーシ当局者に対する制裁措置を策定中。 ベラルーシの民主化運動を巡り、西側諸国はロシアを刺激しないよう慎重に対応してきた。

Reuters
関連特集: 国際