韓国の情報機関は最近、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)氏の長女とされる金主愛(キム・ジュエ)氏の最近の行動と政治参加の度合いを総合的に分析した結果、ジュエ氏が「後継者の養成段階」から正式に「後継者の内定段階」に移った可能性があると評価している。もし事実であれば、北朝鮮史上初の女性指導者となる。
韓国の国家情報院は2月12日、非公開会議で一部の国会議員に対し報告を行った。会合後、出席したベテラン議員の一人は、国情院の情報に基づき、金主愛氏が現在「後継者に指名されたことが明確になった」と述べた。
この評価は複数の状況証拠を併せて導き出したもので、なかでも公式行事における金主愛氏の露出が増している点を挙げている。金主愛氏が公の場に初めて姿を見せたのは2022年11月、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の視察のときだ。
それ以降、兵器の実験や軍事パレード、工場の竣工式といった行事に金正恩氏とともに同席する機会が増えている。
また、昨年9月に開催された中国・北京での軍事パレードでは、金主愛氏は金正恩氏とともに北京を訪問し、習近平との6年ぶりの首脳会談に同伴した。北朝鮮の国営通信社「朝鮮中央通信」が公開した写真では、金正恩氏が今年の元日に祖父および曾祖父を祭祀する場に妻子とともに臨席した際、複数の幹部が随行する中で、金主愛氏が両親の中央、目立つ位置に立っている様子を確認している。
さらに、国家情報院は、金主愛氏が金正恩氏の視察に同伴する際に単なる象徴的存在にとどまらず、国家運営や政策の一部に関して助言を行い始めているという情報も得ていると明かした。
当初、韓国側には朝鮮の保守的な文化と男性中心の指導伝統を理由に、若い女性が後継者になる可能性に懐疑的な見方が根強かった。しかし、公式メディアでの扱いが目立つようになったことを受け、評価は見直されつつある。
国家情報院は、今月下旬に開催予定の「朝鮮労働党第9回大会」が、金主愛氏の後継者としての地位を検証する重要な分岐点になると分析。具体的には、金主愛氏が大会に正式に出席するかどうか、会場での座席や礼遇の扱い、さらには国営メディアが象徴的な呼称の使用や公式の肩書きを付与するかどうかを注視しているという。
金主愛氏について、北朝鮮の国営メディアはこれまで氏名や年齢を公表したことがなく、「尊いお子様」「(金正恩が)最も愛するお子様」」といった表現にとどめている。「金主愛」という名前は、金正恩の知人である元NBA選手ロッドマンの発言に由来するとされる。
推定では、金主愛氏の年齢はおおむね13歳前後。ある専門家は、この年齢は朝鮮労働党に加入するには若すぎる可能性があると指摘し、したがって公的に後継者として認定されるのは時期尚早だとの見方を示している。
それでも、金主愛氏が実際に後継者に内定した場合、1948年の建国以降で初めての女性指導者の誕生となる。
関係者の話では、金正恩氏と夫人・李雪主(リ・ソルジュ)氏との間には2〜3人の子供がいるとされ、他の子供たちについてはこれまで詳細が公にされていない。推測では、2010年ごろに生まれた年長の息子と、性別不明の幼い子がいるとされるが、これらも未確認のままである。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。