服飾デザイナーの高田賢三氏死去、新型コロナの合併症で

2020/10/05
更新: 2020/10/05

[パリ 4日 ロイター] – 世界的なファッションブランド「KENZO(ケンゾー」で知られる服飾デザイナーの高田賢三さんが4日、新型コロナウイルス感染症による合併症のため、パリ郊外の病院で死去した。81歳だった。広報担当者がフランスのメディアに発表した。

1970年代に同ブランドを立ち上げ、色鮮やかなモチーフや独自性の高いシルエットに日本の着物などに着想を得たアレンジを加えたデザインで知名度を高め、香水やスキンケアにも商品を広げて世界的地位を確立した。

1990年代前半に会社「KENZO(ケンゾー)」を仏モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)に売却し、数年後には自身も同ブランドから離れた。

その後は複数のクリエーティブ・デザイナーを務めるなど活躍の場を広げ、家具など他の分野でのデザインも手掛けた。今年に入ってからはパリで他のデザイナーと手を組み、ホームウエア&ライフスタイルブランド「K3」を立ち上げていた。

パリ市のイダルゴ市長はツイッターに「パリはきょう、息子の1人の死を悼んでいる」と投稿した。

LVMHのベルナール・アルノー最高経営責任者(CEO)は発表文で、高田さんは「ファッションに詩的な陽気さと甘美な自由の色調を吹き込んだ。それが彼に続く多くのデザイナーに刺激を与えた」と述べてその功績をたたえた。

Reuters
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