欧州コロナ第2波、スペインなどで制限強化 仏大統領夫人は隔離

2020/10/20
更新: 2020/10/20

[マドリード/リスボン/パリ/ブリュッセル/モスクワ/ロンドン/カーディフ 19日 ロイター] – 欧州で新型コロナウイルス感染第2波の勢いが衰える様子を見せていない。多くの国で1日当たりの新規感染者がこれまでの最多を記録し、感染封じ込めに向けた制限措置を強化する動きが相次いでいる。

累計の感染者数が100万人に迫っているスペインでは19日、複数の自治州で制限措置が強化された。

保険当局によると、感染者数は今週末に約3万8000人増加。カタルーニャ州では、24時間営業のビジネスに対し午後10時から午前7時までの閉店が命じられた。同州では先週、レストランとバーの営業が15日間停止されたばかり。

北部カスティーリャ・イ・レオン州の都市ブルゴスと周辺地域では20日から不要不急の往来が禁止されるほか、アラゴン州もレストランやバーの客数を制限し、午後10時から午前8時までのアルコール販売を禁止する。

隣国フランスでも感染者数が増加しており、週内に100万人を超える可能性がある。

仏大統領府は、ブリジット・マクロン大統領夫人が15日にコロナ感染者と接触したため、7日間の自主隔離措置を取ると明らかにした。現時点で、ブリジット夫人に症状はないという。

コロナ流行初期に迅速な対応を取り、感染が比較的抑制されていたポルトガルでも、過去24時間の新規感染者が約2000人に達し、累計の感染者数は10万人を超えた。先週末には1日当たりの感染者が過去最多を更新した。

同国では先週、5人以上の集会や大学でのパーティーを禁止、結婚式の出席者を50人に制限するなどの措置を導入した。

ベルギーでもコロナ新規感染者数が最多を記録。入院者も急増している。デクロー首相は、感染第1波に見舞われた3月よりも状況は深刻と警告した。

感染抑制に向け、レストランやバーの営業は同日から4週間停止となる。夜間の外出も禁止されるほか、大半の労働者の在宅勤務が義務付けられる。

ベルギーではコロナ感染症のよる死者が累計1万人超と、人口当たりの死亡率が世界で極めて高い水準にある。

ロシアでは、同日の新規感染者数が過去最多の約1万6000人に達した。モスクワでもこの日の感染者数が5376人となった。

それでも、モスクワのソビャニン市長は、現時点で感染拡大抑制に向けた制限措置を強化する必要はないと述べた。同市ではすでに、社員の30%を在宅勤務にさせ、学校でオンライン授業を導入するなどの制限措置を取っている。

英国ではこの日、1日当たりの新規感染者が1万9000人に迫った。ウェールズは新たなコロナ対策を発表し、23日から11月9日まで必須事業に携わる労働者を除き在宅勤務を要請。非必須ビジネスの営業休止も命じた。

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Reuters
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