大紀元時報

「軍は習近平に忠誠を誓っていない」 元海軍将校が語る中国軍の内情

2021年8月16日 17時50分
2016年、ニューヨークでの元中国海軍司令部の姚誠中佐(Shi Ping/The Epoch Times)
2016年、ニューヨークでの元中国海軍司令部の姚誠中佐(Shi Ping/The Epoch Times)

米国に亡命した中国海軍司令部の元参謀(中佐)である姚誠氏は、8月2日に大紀元の独占インタビューで、中国軍の腐敗ぶりや超限戦について語った。

同氏によると、中国軍の腐敗は鄧小平政権時代に始まった。兵士の待遇が悪かったので、当時の鄧小平総書記は軍隊に、「我慢して現地の建設を支援しよう」と呼びかけた。このように、鄧は軍隊がビジネス開発を行うことを奨励し、軍隊における拝金主義と腐敗への道を開いたのである。

「例えば、海南省に特区(自由貿易区)ができた1985年には、日本車が輸入され、免税で安価に購入できた。その後、軍が揚陸艦や飛行機を使って、日本から車を運び中国全土で売り払っていた。軍の腐敗は1980年代半ばから始まった」

江沢民政権になると、軍はビジネスを展開するだけでなく、軍幹部は賄賂を受け取ったり、官職を売買したりするようになった。軍には監査部門がなく、汚職が野放しになっていた。軍の腐敗は江沢民時代に頂点に達した。

2012年に政権を握った習近平は、江の盟友である郭伯雄や徐才厚をはじめとする多くの軍幹部を失脚させ、軍部の大粛清を行った。また、中央軍事委員会の監査室を設置し、汚職を取り締まった。

共産党内の闘争は熾烈で、江沢民の権力は軍部に深く根付いており、習近平がいつまで政権を維持するかは不透明である。そのため、多くの将校は立場を表明せず、様子見をしている。軍隊は習近平に忠誠を誓っているわけではないという。

中国共産党(以下、中共)政権は、軍の反乱を防ぐために「銃と弾薬の分離」を導入した。銃は司令官が保管、弾薬は联勤保障部(後方支援部)の部長が保管する。しかし、戦争になれば、軍は弾薬を手に入れ、反旗を翻す可能性がある。習近平は、軍隊が暴走することを恐れているという。

「党が銃(軍)を指揮する」

中共は、軍隊を完全にコントロールするために、軍隊の中に政治体制と軍事体制を作り、政治体制が優位に立っている。各級の政務官が、将校や兵士の一挙手一投足を監視している。軍隊全体が、このような政治的な抑制や圧力に反感を持っている。

これらの政務官は、軍事作戦の知識を持っていないが、政治的な支配力を利用し、軍事的な決定や作戦に干渉している。これは、中共が実践している、いわゆる「党は銃(軍隊)を指揮する」という原則である。党の意思を代表する政務官は武官よりも権力がある。

「党が銃を指揮する」という言葉は、毛沢東が1938年に発表した論文「戦争と戦略問題」の中で、「我々の原則は、党が銃を指揮することだが、銃が党を指揮することを許してはならない」と書いたことに由来する。

これに対し、姚氏は「党利党略を優先する中国軍は、戦争をする軍隊ではなく、共産党政権を守る軍隊である」と指摘した。

中国共産党の「超限戦

「軍事技術では欧米諸国が中共に先行している。台湾海峡で戦争が起こり、日米の軍隊が介入すれば、中共は間違いなく戦力的に負ける。しかし、中共は、戦争で何人死のうが構わないと思っている。自国民や他国民を1000万人、2000万人、1億人殺しても気にしない」

「しかし、米軍は多くの人を犠牲にするようなことはしない。アメリカは命を尊ぶ民主主義の国である。中共は勝つためには核兵器の使用も辞さない無法者である」

姚氏は「中共はモラルのない組織で、何でもやりかねない。核兵器に加えて、生物兵器も開発している。中共は『超限戦』を推進しており、目的のためには何でもする」と述べた。

2020年6月28日、中共の最高軍事指導機関である中央軍事委員会は、すべての予備軍を同委員会の指揮下に置くという命令を出した。海上予備軍には、沿岸11省・市の数万隻の漁船が含まれている。

姚氏は、中共の正規軍が台湾に上陸するのは難しく、中共が数万隻の漁船を使って台湾を攻撃する「トロイの木馬」戦術を使う可能性があると考えている。

中国軍病院の闇—生きたままの臓器摘出

中国の軍病院が法輪功学習者を含む良心の囚人から生きたまま臓器を摘出している問題について、姚氏は「軍病院は最高の技術と専門家を備えているだけでなく、高い機密性を持っている。だからこそ、軍病院は臓器狩りに関わっている」と語った。

中共のスパイとしてラオスからヘリコプターを盗み出した後、党内の権力闘争に巻き込まれた姚氏は1998年、7年の懲役刑を言い渡された。刑務所では、医師が若い受刑者を対象に血液採取を行っていた。ある受刑者から「これは健康診断ではなく、ドナー(臓器提供者)を探すための検査だ」と聞いた姚氏(当時37歳)は、採血を頑なに拒んだ。刑務所は、彼が投獄された理由を知っていたので、これ以上迫ることはなかった。

2000年、安徽省合肥刑務所で服役中の姚氏は、4年の懲役を言い渡された安徽省テレビの男性ディレクターと出会った。男性は違法な投獄に抗議してハンガーストライキを敢行していたため、あまりの空腹で頭を垂れて床に座っていた。姚氏はそんな彼を気の毒に思い、お粥を持ってきた。

安徽省合肥刑務所の李軍という幹部が、お粥の器を蹴り倒し、「おまえの臓器を待っている人がたくさんいるんだ。40代は(ドナーになる)適齢期だ」と叫んだ。

姚氏によると、この口調は脅しというよりも、とっさに口から出た本音に聞こえた。この法輪功学習者がその後、どうなったのかは知らないが、刑務所関係者が臓器狩りについて何か知っているのは明らかだという。

「当時、海軍航空兵航行所の王長征所長が腎不全を患って移植を受けた。 移植前は白髪だったが、移植後は黒髪になり、顔色もよくなり、健康になった。彼は、移植された腎臓は若い『死刑囚』のものだったと主張していたが、これが法輪功学習者からの臓器強制摘出と関係するかは不明である」と姚氏は語った。

姚氏は最後に、「中国軍は、国や国民を守るのではなく、国民を虐殺する中共を手助けしていることに気づくべきだ。軍が早く目を覚ますことを願っている。 彼らが中共に反旗を翻せば、中国はすぐに民主化に向かうだろう」と述べた。

(翻訳編集・王君宜)

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