米、アフガン首都で空爆 IS系勢力が空港への攻撃計画か

2021/08/30
更新: 2021/08/30

[29日 ロイター] – 米軍は29日、アフガニスタンの首都カブールの空港への自爆攻撃を準備していたとみられる車両を無人機で空爆した。

米軍による空爆は26日以降2回目。アフガンでは26日、カブールの空港付近で起きた自爆攻撃で米兵13人やアフガンの民間人数十人が死亡した。

同空港では、イスラム主義組織タリバンのアフガン掌握を受けて米国や同盟国が自国民やアフガン人協力者らの退避を進めている。

米当局者によると、今回の空爆は過激派組織「イスラム国」(IS)系の現地組織「イスラム国ホラサン」(ISIS-K)の戦闘員を標的に無人機を使って行われた。ISIS─Kは西側とタリバンの双方と対立している。

当局者は、空爆後に2次的な爆発が起きたことは標的が大量の爆発物を所持ていたことを示していると述べた。テレビの映像では空に向けて黒煙が立ち上がる様子が確認できる。

米中央軍は空爆について認め、民間人に死傷者が出たという報道について調査していることを明らかにした。

「車両が破壊し、大量かつ強力な爆発が発生したことが分かっており、車内に大量の爆発物があったとみられ、さらなる犠牲者が出た可能性がある。何が起こったかは不明で、調査を進めている」と説明した。

バイデン米大統領は28日、カブールの空港で新たな攻撃が実行される可能性が高いと明らかにしていた。

タリバンは米軍による空爆や、その標的が実際に爆発物を積んだ車両を運転し自爆攻撃を企てていたのかどうかなどについて、独自の調査を開始したと明らかにした。

米国と同盟国は、過去2週間に外国人やアフガン人を含め約11万4400人をアフガンから出国させている。

タリバン当局者はロイターに対し、カブールの空港を完全に管理するための準備を進めているとし、米国からの最終的な承認を待っていると述べた。

29日には米デラウェア州の空軍基地で、26日の攻撃で死亡した米兵の追悼式典が行われた。

Reuters
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