市民団体はソウルにある中国共産党・孔子学院前で集会を開き、閉鎖を呼びかけた(Yu jeong Lee, Epochtimes Korea) 

「韓国は孔子学院の正体に気づくべき」市民団体、世界初の孔子学院前で閉鎖を要求

韓国の市民団体は15日午後、ソウルにある孔子学院の前で集会を開き、語学教育機関を冠した同院の実態は中国共産党の宣伝工作機関だと訴え、閉鎖を呼びかけた。

韓国市民団体「孔子学院実体を知らせる運動本部(CUCI)」は集会で「孔子学院は儒教を教えていない」、「孔子学院は私たちの教育理念を真っ向から否定する、中国共産党の宣伝諜報工作機関」だと主張した。

2020年までに世界162か国、545か所に設置されている孔子学院だが、共産党の宣伝機関との指摘を受けて以降、北米を中心に閉鎖が相次いでいる。韓国ソウルの孔子学院は2004年、世界で最初に設置された。

国会が2018年に発刊した米中経済安保委員会の報告書は、海外の教育機関に置かれる孔子学院を「世論操作のために様々な手段を利用」する、党組織として分類した。更なる報告では、中国政府は統一戦線工作を通じて中国に不利な政策を立てる海外の政治家、公職者、シンクタンクなどの影響力を弱める試みを行なっていると指摘した。

米国務省は昨年8月から、中国共産党による世界規模のプロパガンダ(政治宣伝)工作に使われている」と断定し、孔子学院を中国大使館と同様の「外国公館」に指定した。孔子学院を設立しようとする機関は人的構成と予算などを報告するよう義務づけている。

孔子学院は国内の人権問題など「ありのままの」中国を見せないとの指摘もある。CUCIは「チベット・ウイグルに対する人権侵害、香港・民主化運動の弾圧、天安門事件、キリスト教、仏教、イスラム教、法輪功などに対する過酷な迫害については言及を認めていない」と指摘した。

CUCI地域代表のカン・ソクジョン牧師は、大紀元のインタビューに対して、「孔子学院は純粋な中国語教育機関ではない。中国共産党の宣伝を巧妙に注ぎ込み、歴史を歪曲する場所」だと述べた。 そして、「保護者たちもこの問題に注意を向け問題提起する必要がある」とし、韓国社会は学院の影響力に、これまで以上に強い危機感を抱くべきだと語った。

共産党のイデオロギーは強い排他性があり、自由主義とは真逆の位置にある。CUCIの集会には多くの人々が訪れ見守った。そのうちの一人は「孔子学院が学問の自由を侵害するのは問題だ」、「政治家はその点を考慮していないようだ」と指摘した。いっぽう「財政状況が厳しい地方の大学は、中国留学生の資本に依存しやすく、孔子学院を拒否することが難しいだろう」と、その対外工作に懸念を示した。

「韓国大統領選に干渉しないように」

CUCIのハン・ミンホ代表は同日、在韓中国大使館前で「中国共産党の韓国大統領選挙への介入に対する厳粛な警告」と題した声明を発表した。

声明では、「中国共産党は韓国の政治に深く関与し、影響力を行使してきた。党は、3000人のネット世論工作員『五毛』、約100万人の在韓中国人、約6万人の留学生を動員して操作してきた」と指摘。 「青瓦台(訳註:韓国大統領府)の請願ウェブサイトが中国側に乗っ取られた」ことや、「韓国人は文在寅大統領が王毅氏と会談した際、大統領を部下のように対応したのを非常に悲しく、恥ずかしめられたと感じた」と批判した。

また、声明では、最近の国際情勢により、韓国人が中国共産党の本質に気づいていると指摘。最近の世論調査では、8割以上は中国が韓国の安全保障に脅威を与えているとの結果が出ていることを紹介した。ほかにも、例えば、親中共宣伝が含まれると疑われた国営放送局SBSのテレビシリーズ「朝鮮駆魔師」の放送打ち切り、江原道のチャイナタウン建設の中止などは、世論の変化を反映していると主張した。

(文:イ・ガソプ[韓国大紀元・取材本部]/編集・潤水)

※9月19日17時半ごろ、加筆しました。(大紀元日本語編集部)