米加州の原油流出、議員が調査呼び掛け 通報の遅れ問題視

2021/10/07
更新: 2021/10/07

[6日 ロイター] – 米議会のカリフォルニア州選出民主党議員は、同州ロサンゼルス近郊沖合のパイプラインから大量の原油が海に流出した問題で、パイプライン運営会社が流出発生から連邦当局に通報するまで数時間も要した理由について調査する必要性を訴えた。

当局による事故の捜査は続いているが、パイプラインが破裂した原因はまだ突き止められていない。事故では3000バレル(12万6000ガロン)もの原油が太平洋に流出し、海岸に油が漂着した。ロサンゼルス南方にあるオレンジ郡の複数の都市では海岸が閉鎖された。

報道によると、地元の船舶関係者は1日夜に原油が海に流れていると通報していたが、全国対応センター(NRC)が正式に通報を受けたのは2日の正午前後だった。米沿岸警備隊とパイプラインを所有する石油生産会社アンプリファイ・エナジーの対応スピードが問題視されている。

アンプリファイのマーティン・ウィルシャー最高経営責任者(CEO)は6日の記者会見で、2日午前まで原油流出について知らされてなかったと説明。1日夜に把握していれば全ての操業をすぐに停止していたと強調した。

下院監視・改革委員会のキャロライン・マロニー委員長を含む複数の民主党議員は文書で「パイプラインは自動の流出検知システムで監視されるべきだった」と指摘した。

沖合の活動を監視する米内務省安全環境執行局(BSEE)によると、パイプラインの内部検査が最後に行われたのは2019年10月だった。検査の詳細を記した文書によると、8件の異常が見つかり、そのうち最も大きな2件の異常は修復されたという。

ウィルシャー氏は5日、パイプラインにできていた幅33センチの裂け目から原油は流出したもようだと述べた。

Reuters
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