2019年12月11日、中国東部の浙江省にある義烏の市場で、旧正月用の飾りを買う人々(STR/AFP via Getty Images)

「世界のスーパー」中国義烏で続く電力制限、「11月11日の大セール」にも影響か

「世界のスーパー」との異名をもつ日用雑貨流通の集積地である中国浙江省義烏(イーウー)市では電力制限が続いている。まもなく始まる毎年恒例のネットショッピングイベント「11月11日の大セール」を控え、配達業者が苦境に直面している。中国メディア「IT –TIMES」が8日、報じた。

義烏市のある浙江省を含めた10省は「上半期のエネルギー消費の削減率が要求を満たしていない」として、9月下旬から「電力制限措置」を開始した。

中国メディア「IT –TIMES」は記事で、「『11月11日の大セール』を前に、義烏市は暗闇に包まれている。街灯は消え、ディーゼル発電機が一日中轟音を立てて運転している」と形容した。

同メディアによる地元配達業者への取材で、業者は「今年は去年より電力制限の時期が早まったため、地元の配達業者らは持久戦を覚悟している」と述べた。同省では昨年12月にも電力の需給が逼迫したため、電力の使用を制限された。

「もし電力制限が1カ月以上続き、蓄積された物流が「11月11日の大セール」と重なれば、間違いなく回らなくなる」とこの業者は懸念を示した。同市内の宅配拠点1カ所で1日の荷物取扱量は30万件にのぼるという。

電力制限による「11月11日の大セール」への影響は義烏市だけに留まらない。

中国東部にある包装材料工場の責任者は先月末、中国メディアに対し、「停電により生産コストは上昇し、生産力が大幅に低下した。そのため、納期が延びた」と話した。11月11日の大セールが近づくにつれ、包装材料の需要は急増している、顧客から納品を催促されている状況だ」と語っていた。

この責任者は、「9月22日に『4日間稼働、3日間休業』という口頭による通達があった。正確な通電時間は決まっていない上、この制限がいつまで続くかもわからない」と嘆いた。

中国当局は、今年の電力制限は「石炭不足」が一因だとしている。

浙江省最大の石炭売買企業は最近、カザフスタンから13万6000トンの石炭を輸入した。また、中国当局によって輸入禁止にされている豪州の石炭の通関手続きが進み、市場に入ってきた。

中国電子商最大手のアリババは毎年、11月11日に大規模なイベントとセールを開催している。昨年は11月1日から始まったプレセールの売り上げも含めて、流通取引総額は4982億元(約7兆9000億円)と過去最高を記録した。

(翻訳編集・李凌)