2020年9月21日、ベルリンでのTikTokの広告(Sean Gallup/Getty Images)

TikTok、親会社に中国政府が出資と認める 取締役に当局者も

中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米州公共政策担当責任者マイケル・ベッカーマン氏は10月26日、米上院商務委員会の公聴会で、親会社である字節跳動(バイトダンス)が中国政府から出資を受けていると認めた。

同氏は「TikTokは、中国政府とユーザーの個人情報を共有していないか」という質問に対して、中国政府がバイトダンスに出資し、当局の高官は同社の取締役会のメンバーであることを認めた。TikTokと親会社は「つながっていない」と釈明した。

中国では、中国政府から民間企業への出資が増えている。

SNS大手の「新浪微博(Sina Weibo)」は昨年4月、国有企業「網投通達(北京)科技」(以下、網投通達)に1%の株式を譲渡し、中国政府の幹部を取締役に迎え入れた。

中国のインターネット事情に詳しい周曙光氏は、米ラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対して「TikTokは利用者のデータを中国政府に提供し、米社会で中国共産党のイデオロギーを浸透させている」とその危険性を述べ、親会社に鎮座する共産党幹部はその中で重要な役割を果たすと分析した。

RFAによると、中国政府はここ1年、IT系民間企業への投資を拡大している。直近の3カ月間に半導体製造、AI、データ・セキュリティなどの分野に10件以上、総額10億人民元(約180億円)超の投資を行った。

中国の金融学者の司令氏はRFAに対して、「当局は世論に大きな影響力を持つインターネット企業やSNSへの干渉をいっそう強めている」と述べた。

RFAが米証券取引委員会の資料を引用して報じたところでは、過去2年間、中国政府の投資を受け入れた中国民間企業4社が米株式市場での上場を申請し、そのうち3社がすでに上場を果たした。

(翻訳編集・叶子静)