2014年7月17日、法輪功学習者がワシントンDCに集結し、迫害停止を呼びかける集会とパレードを行った。中国共産党の迫害によって死亡した法輪功学習者の写真を手に持つ女性(Larry Dye /The Epoch Times)
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「沈黙は共犯」中国共産党の臓器狩りに口閉ざす主要メディア

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主要メディアは、新型コロナウイルス、宗教的価値観の崩壊、サイバー戦争など、現代社会の最も重要なテーマを飽きることなく報道している。ところが不思議なことに、「人類史上最悪の犯罪」と言われる、中国での臓器の強制摘出臓器狩り)については沈黙している。

ロイター通信の7月7日付の報道では、世界中で何百万人もの妊婦が利用している出生前の遺伝子検査技術は、中国の遺伝情報(ゲノム)解析大手の華大基因(BGI)と中国軍の協力により開発されものだという。

つまり、中国共産党(以下、中共)は昔も今も遺伝子バンクを構築しているのだ。

ロイター通信によると、米政府顧問は今年3月、BGIが人工知能を使って膨大なゲノムデータを収集・分析し、世界最大かつ最も多様なヒトゲノム情報を持つという戦略的優位性を中国に与えていると警告した。これは、「中国が経済的にも軍事的にも優位に立つ道を開くことになる」としている。

この技術は、「中国を医薬品の分野で世界的に優位に立たせる可能性があり、また、遺伝子組み換えで強化された兵士や、米国の市民や食料供給を標的にした病原体の開発にもつながる可能性がある」という。

彼らの不安は当然のことである。科学が発達した今、中共は悪事を働くためには手段を選ばない。

ロイターは、BGIと中国軍が「人口の質の向上」を目指していると結論づけている。北京の指導者たちが人口の質を向上させようとしているという考えは、誰もが恐れるべきものである。中共は、特定の遺伝子情報を増減することで、生物学的にコントロールされた国家を作ることに大きな関心を持っているようだ。

この調査記事が発表されてから1カ月も経たないうちに、トロントに拠点を置くシンクタンク「権利と安全のための国際フォーラム」の報告書が、中共が「ウイグル人生体データを違法に収集している」と批判し、中国政府の臓器狩り犯罪が前述の遺伝子バンクの開発と密接に関連していると指摘した。

中共による集団虐殺

狙われているのはウイグル人だけではない。チベット人、イスラム教徒、キリスト教徒、そして法輪功学習者も中国共産党の標的となっている。

9月、中共は国連に長文の声明を提出し、臓器狩りの疑惑は「すべて偽りだ」と否定した。また、証人や証言者は「役者」であり、「中国の人権問題について誹謗中傷し、デマを流している人々」であると主張した。

最近ブリュッセルで開催された「中国における生体臓器摘出」に関するセミナーでは、中国当局が毎年「何千件」もの違法な移植を行っていることが発表された。このような「人道に対する罪」が今でも行われており、法輪功学習者が最も被害を受けていると言われている。

オランダの法輪大法学会の代表であるカヤン・ウォン(Kayan Wong)氏は、基調講演で「法輪功は、昔も今も中国共産党よりも人気がある。中共政権はこれに嫉妬している。このような嫉妬の結果、法輪功学習者が迫害の対象となっている。彼らは残酷に殴られ、拘束され、臓器を摘出され、命を奪われている」と語った。

法輪功への迫害は1999年に始まり、それ以来、中国では法輪功は違法化されている。(中略)中共政権は、迫害を正当化するために、法輪功をカルトとして悪者扱いにしている」とウォン氏は言う。

しかし、中共政権は、単に悪者にして偽情報を流すだけではない。また、一人でも多くの法輪功学習者を社会から抹殺しようとする殺意を持っている。これは、ナチス・ドイツと関係の深い「エクスターミネイション(根絶)」という言葉を彷彿とさせる。

信頼できる情報によると、被害者の臓器は闇市場で販売されており、健康な肝臓は100万元(約1780万円)以上で取引されることもある。この取引の年間売上高は、「少なくとも10億ドル(約1140億円)」に達するという。

何の罪もない人々が虐殺されている。世界の正義の声はどこにあるのか? 街頭での抗議活動はないのか?もし、このような行為がイギリスやカナダで行われていたら、世界は何もせずに黙っているだろうか?答えは明らかにノーだ。では、なぜ中共はこのような残虐なことをしても許されるのか?多くの人の沈黙が、中共に悪事を働く許可を与えたことは間違いない。

グーグルで「中国での臓器狩り」などのキーワードで検索すると、多くの報道が出てくる。しかし、そのほとんどが主要メディアではない。この報道の少なさは、大手メディア企業が中共とつながっていることと関係があるのだろうか?理由はどうであれ、そのような沈黙は人目を引くものである。

執筆者プロフィール

ジョン・マック・グリオン(John Mac Ghlionn)は研究者であり、エッセイストでもある。彼の作品は、ニューヨーク・ポスト、シドニー・モーニング・ヘラルド、ニューズウィークなどの一流紙に掲載されている。また、心理社会学の専門家でもあり、社会的機能不全とメディア操作に強い関心を持っている。

オリジナル記事:「Borderline Criminal: The Media’s Failure to Report on China’s Forced Organ Harvesting」より

(翻訳:王君宜)