2012年2月14日、当時のバイデン副大統領と中国の習近平国家副主席はワシントンDCで会談した(Chip Somodevilla/Getty Images)

米中首脳、オンライン会談へ 台湾専門家「成果期待できず」

中国の習近平国家主席と米国のバイデン大統領は米国東部時間15日夜、オンライン形式で首脳会談を行う見通しになった。米中間の緊張を緩和するための会合と推測されている。しかし、台湾の専門家らは、両首脳は台湾海峡情勢などの重要問題を避けると予想し、会談では具体的な成果は得られないとの見方を示した。

台湾シンクタンク、国策研究院の郭育仁・執行長は、「米中両国は今回のリモート首脳会談で、共通認識を図ることはできない」との見方を示した。同氏は、「米政府はすでに対中政策について大まかな方針を決めているため、首脳会談は双方が互いに相手の真意を探るための集まりだ」と大紀元に語った。

香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト13日付は、会議準備にかかわる関係者の話として、習近平氏はこの会議で、台湾問題と北京冬季五輪をボイコットする動きについて議論する可能性があると報じた。記事は「双方とも具体的な成果や共同声明は期待していない」と述べた。

米CNBCは11日、情報筋2人の話を引用し、中国側はこの首脳会談でバイデン大統領に、北京冬季五輪への出席を招く用意があると伝えた。

郭育仁氏は、バイデン大統領が北京五輪に出席する可能性は低いと指摘した。「米政府は新疆、香港、台湾、南シナ海などの問題について、強い態度を示している。中国当局が米側に歩み寄らなければ、バイデン氏の北京五輪出席の可能性はほぼゼロだ」

国防大学政治作戦学院の元院長である余宗基氏も、米中双方は台湾問題に関して互いに譲らず、平行線になっている現状を指摘し、今回の米中首脳会談では「結果が出ない」と指摘した。余氏は、米中両国が緊張を緩和するために、今後、技術分野で課題を協力して解決していく可能性はあるとの認識を示した。

時事評論家の桑普氏は、大紀元の取材に対して、米中両国がこの会談を通して、今後、どう関係修復を図るかに注目すべきだと述べた。

同氏は、トランプ前大統領が中国共産党政権の米国弱体化計画や世界覇権を阻止するために制定した大統領令を「バイデン政権が徐々に撤廃している」と強い懸念を示した。

桑氏は、中国当局を競争相手と見なしながら、協力相手でもあると認識するバイデン政権について、「実に中国共産党政権の本性を分かっていないと言える」と述べた。同氏は、米中両国が仲直りすれば、中国当局は再び米国への浸透工作を始めると警告した。

産経新聞の矢板明夫・台北支局長はフェイスブックで、米中首脳会談で「双方の関係は大きく改善されないだろう」とのコメントを書き込んだ。同氏は、ここ数年、米中関係は「構造的な対立」となっているため、「1回や2回の首脳会談では(緊張関係を)解決できない」とした。

(翻訳編集・張哲)