最新の統計によると、中国の出生率は過去43年間で最も低い水準となっている (Photo by WANG ZHAO/AFP via Getty Images)

中国出生率、過去43年間の最低水準「予想より早く人口減に転じる」=専門家

9月に発表された「中国統計年鑑2021」によると、中国の出生率は過去43年間で最も低い水準となっている。 専門家は、中国の人口増加が予定よりも早くマイナスになる可能性があると指摘した。

統計によれば、2020年中国全国の出生率は1000人あたり8.52人となり、1978年以来の最低水準だった。中国メディア・第一財経によると、同時期の中国の自然人口増加率は1000人あたり1.45人で、1978年以来の最低水準となっている。

広東省人口発展研究所所長の董玉整教授は第一財経の取材に対し「コロナ禍は、若者への経済的プレッシャーの増大など、人々の生殖活動に影響している」とし、防疫活動による行動制限で社会的交流や結婚へのマイナス思考が要因と述べた。

董教授は、中共ウイルス(新型コロナウィルス)感染症の拡大による原因を指摘したいっぽう、長期的な要因としては、出産可能な年齢の女性の減少や、結婚や出産にかかる費用の上昇による出産意欲の低下などが挙げられるとも指摘した。

中国当局の公式発表によると、2020年の中国の出生数は1200万人で、2019年の1465万人から約18%を減少し「二人っ子政策」が実行された2016年からはさらに33%減少したという。

2019年の中国での死亡者数は998万人となる(2020年の死亡者数は未発表)。専門家は、死亡者数は横ばいか増加し、出生数が死亡者数を下回るまで減り続けると人口減少に入るという。

中国人口学会の副会長で北京大学の社会学教授である陸傑華氏は、中国新聞週刊の独占インタビューで、中国の人口減少が早く訪れる可能性があると述べた。

陸氏は「以前は2027〜30年ごろに人口減少を迎えると予測されていたが、今年も人口が増加せず、来年も回復しない」となると、この2年間で人口減に転じるかもしれないと指摘した。この事態で「人口ボーナス、年金、高齢者介護に継続的な課題をもたらす」と述べている。