ハーバード大教授に有罪、中国との関係めぐり虚偽の報告 「若く愚かだった」

2021/12/23
更新: 2021/12/23
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中国政府が進める海外高度人材招致プログラム「千人計画」の参加をめぐり、虚偽陳述や税の虚偽申告など6つの罪に問われたハーバード大学のチャールズ・リーバー教授に対し、米マサチューセッツ州ボストンの連邦裁判所の陪審員は21日、全ての罪状について有罪の評決を言い渡した。

リーバー被告はナノテクノロジー分野の世界的権威とされ、ハーバード大学化学・化学生物学部の学部長を務めていた。2020年1月に逮捕されてからは有給休職中となっており、現在末期のリンパ腫を患っている。量刑は裁判官が今後言い渡す予定だ。

検察側によると、被告は11年に中国湖北省の武漢理工大の「戦略科学者」として契約し、千人計画に参加。2012~17年に武漢理工大から給料として毎月5万ドル(約550万円)、生活費として年間15万8000ドル(約1700万円)を受け取っていたという。

被告は米国立衛生研究所と国防総省から補助金を受け取っており、外国政府との関係があれば開示する義務があった。しかし、被告は申告を怠ったとされる。当局の捜査で千人計画の関与も否定していた。

FBI捜査官による取り調べで、被告と武漢理工大との給与支払いの関するメールを提示された際には「自分がこんなことをしたなんて信じられない。明らかにミスを犯した」と後悔を口にする場面もあったという。また千人計画に参加すれば知名度が上がると考えていたと明らかにし、「若く愚か」だったと供述した。

豊富な資金で海外から優秀な研究者を集める中国共産党中央組織部主管の「千人計画」は2008年12月から実施されてきたが、国家安全保障を脅かす可能性があるとして、米政府は厳しい警告を発してきた。

司法省はトランプ政権下(当時)の2018年から中国の産業スパイの取り締まりを強化する「チャイナイニシアチブ」を開始。今回の起訴もこの一環だ。バイデン政権も同イニシアチブを継続しており、中国による知的財産盗用に厳しい姿勢をとり続ける。

山中蓮夏