北京冬季五輪の報道環境に「失望」外国記者クラブ、声明を発表

2022/02/23
更新: 2022/02/23
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中国の外国人記者クラブ(FCCC)は21日、北京冬季五輪開催中の報道環境について「失望した」との声明を発表した。中国共産党による記者への妨害行為などは「オリンピック精神に反している」と批判した。

FCCCは、国際オリンピック規定が適用される取材エリアで香港代表選手へのインタビューが五輪関係者に妨害された事例を挙げた。国際オリンピック委員会(IOC)は、この件を「単独の」ケースとしたものの、FCCCは妨害が大会期間中「定期的に」行われていたと主張。「中国における外国メディアの厳しい運営環境の一例」と非難した。

中国共産党による情報の抜き取りなどを警戒する五輪取材記者らは「バーナー」と呼ばれる使い捨ての携帯電話やパソコンを使用せざるを得ないという。

開会式が行われた4日夜には、会場の国家体育場近くで生中継をしていたオランダテレビ局「NOS」のショード・デン・ダース特派員が赤い腕章をつけた警備員とみられる男性に妨害され中継が中断した。FCCCによると、この記者は数分前に警察から指示された場所で撮影をしていたという。

NOSのダース氏は「ここ数週間で、大会について報道する際に何度も警察の妨害を受けたり止められたりした」と5日にツイートしている。他の外国人記者たちも同様の経験をしているという。

FCCCはさらに、スキー会場付近での地元住民への取材が警備員によって阻止されたことや、五輪の公式店舗外で大会マスコットに関する報道をしていた米記者が取材するには事前に外務省に問い合わせをするよう迫られた例などを挙げた。

五輪取材をきっかけにネット上で嫌がらせを受けている記者もいると述べ、その一部は中国国営メディアや外交官によって扇動されていると指摘した。

声明では「記者が国家から妨害を受けることなく、公共の場で自由な報道」を可能とする当局自ら定めた外国報道機関に対する規定を順守するよう求めた。「残念ながら、どの規定も守られていなかった」とも付け加えた。

山中蓮夏