都市封鎖の上海、「物資豊富」の報道相次ぐ「市民の怒りの火に油注ぐ」

2022/04/23
更新: 2022/04/23
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ロックダウンに踏み切って3週間以上が経過した上海では、食料不足に苦しむ市民らがSNSなどを通じてSOSを次々と投稿している。いっぽう、中国の官製メディアは、上海市民が満ち足りた生活を送っている映像を流し、批判を招いている。

中国の中央テレビ(CCTV)が16日に放映した「スーパーで買い物する上海人」の複数のニュースシーンに、同じ女性が繰り返し登場していた。ネット上では「あの女性は雇い役者ではないか」と疑問視する声が上がり、波紋を呼んでいる。

ロックダウン開始後、2500万人の上海市民は一歩も外出できず、スーパーも営業を中止している。

SNSのウェイボー(微博)は、当局のやらせを疑問視する投稿をすべて削除しており、「やらせを否定する」同女性のインタビュー動画しか残っていない。

CCTVが雇い役者を使ってニュースをでっち上げたとする疑惑について、上海市民の張さんはラジオ・フリー・アジア(RFA)に対し、「その可能性は多いにある。政府は嘘つきだ」と話した。

中国のSNSでは19日、陳通副市長が民宅を訪問した際の動画が投稿された。住民のテーブルにはたくさんの料理が並べられ、冷蔵庫は食材がパンパンに詰め込まれていた。

「全部嘘だ」「食べるものがない家もある中、冷蔵庫がパンパンなどありえない」と上海市民は疑っている。

陳氏は感染を恐れているのか、防護服から手を出さずに視察する写真も投稿され、「封鎖生活を強いられている住民に失礼だ」との声もあった。

台湾公民参与協会の理事長である何宗勲氏はRFAに対し、「物資が豊富にあるという官製メディアの宣伝は、飢餓に苦しむ上海人の怒りの火にガソリンを注ぐようなもので、暴動に発展しかねない」と指摘した。

「生活物資を手に入れようと団地を飛び出した市民が公安から暴力的に扱われ、母親は病気の子を抱きかかえてあちこちの病院を駆けずり回っている。餓死しそうになっている人がでっちげの演出を見たら、どういう気持ちになるだろうか」

(翻訳編集・李凌)