デサンティス氏、中共はウクライナとイスラエル戦争の「重要なプレーヤー」

2023/10/31
更新: 2023/10/31

共和党の大統領候補でフロリダ州知事のロン・デサンティス氏は27日、中国共産党(中共)はロシアとウクライナの戦争、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争における「重要なプレーヤー」だと述べた。

米保守系シンクタンクのヘリテージ財団とエポックタイムズが共催したイベントで、デサンティス氏は、ウクライナ戦争とガザ地区の戦争への中共の関与について、タカ派的な論調を展開した。

「中共はイランとロシアを財政的に支えている。中共はイランの石油を闇市場で大量に購入してイランを潤し、またロシアは中国にガスなどを販売しロシアの戦争マシーンを強化している」

さらにデサンティス氏は、長期化するロシアによるウクライナ侵攻は「すでに減少している西側の武器や弾薬の備蓄を枯渇させ、最終的には中国を利することになる」と付け加えた。

「この2年間の世界の流れは、明らかに中国にとってメリットがある。これは疑いようのない事実だ。中共がもたらす脅威は、今、我々の最大の関心と注意を必要としている」

またデサンティス氏は、中国が米国に対して経済的な影響力を持つようになったのは「米国の支配層が下した誤った決定」にあると非難。米国が中国に最恵国待遇を与え、同国が世界貿易機関(WTO)に加盟することを認めたからだと指摘した。

「中国には大きな野望がある。彼らは全世界を支配する大国になろうとしており、その目標を達成できるよう、社会のあらゆる部分を総動員している。だから、これは手ごわい脅威であり、社会全体からのアプローチが必要だ」

デサンティス氏は、米大統領に当選した場合、米国の国家安全保障を守るため、インド太平洋地域を優先するよう米国の外交政策を方向転換すると約束した。中共の侵略を抑止するためには「米国の経済的潜在力」をフルに発揮させ、米国の技術的優位性を確保すると詳述した。

フロリダ州知事として、デサンティス氏は中国による州内の不動産購入を制限したり、中国のスパイ機関と指摘される孔子学院のプログラムを学校キャンパスから追放したりするなど、対中強硬姿勢を貫いてきた。9月には、フロリダ州教育省に対し「中共との直接的なつながり」を理由に、4校への州からの資金援助を削減するよう指示した。

イベントでは、エポックタイムズの『米国思想リーダー』の番組司会者を務めるヤン・エキレック氏からの質問にも答えた。デサンティス氏は人権問題を米国の対中貿易政策と結びつけるべきかどうかとの問いに対し「人権は守るべきものだ。これは中共の大きな弱点でもある」と中国の人権問題にも立ち上がる姿勢を示した。

Eva Fu
エポックタイムズのライター。ニューヨークを拠点に、米国政治、米中関係、信教の自由、人権問題について執筆を行う。
エポックタイムズのシニアエディター。EPOCH TVの番組「米国思想リーダー」のパーソナリティーを務める。アカデミア、メディア、国際人権活動など幅広いキャリアを持つ。2009年にエポックタイムズに入社してからは、ウェブサイトの編集長をはじめ、さまざまな役職を歴任。ホロコーストサヴァイバーを追ったドキュメンタリー作品『Finding Manny』 では、プロデューサーとしての受賞歴もある。
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