中共崩壊も恐れない反習勢力の「紅二代」が恐れるのは第2の文化大革命

2024/01/10
更新: 2024/01/11

中共内に反習近平勢力が影響力を持ち始めている。

新唐人テレビの番組『菁英論壇』で、袁紅氷氏は「昨年11月末に、紅二代の一部が習近平の個人独裁に反対する共通認識を形成していることはほぼ確実だ」と見解を述べた。

反習勢力が習近平を排除したとして、彼らは中国共産党(中共)をどのようにしていこうとしているのだろうか。

中国語大紀元の総編集長、郭君氏は中共が「中国共産党」の名称を「社会民主党」に名前を変えることについて触れている。

これは実際、何も初めて提案されたわけではなく、2010年の前から、中共内部では既に提案されていたと言われている。彼らは海外で意見を収集し、情報を流していた。

当時の基本的な考えは、共産党が社会民主党に変わり、党禁を解除し、過去の共産党の罪を追及しないことを交換条件とすることだったという。

もちろん、紅二代や中共の権力者たちの巨額の資産も追及されず、何もなかったことにするというものだ。

一部の人々は覚えているかもしれないが、この話については、当時海外で激しい議論があった。このアイディアは基本的に東欧がモデルである。

東欧の共産党が崩壊した後、ほとんどが名前を変え、民主党や社会民主党になり、その名のもとに政治活動を続け、選挙に成功し、政権党になることもあった。もちろん、社会民主党として政権を担うことになれば、それはもはや元の共産党ではない。 

しかし、中国も同じ道を歩むのだろうか? 郭君氏は疑問を抱いている。なぜなら中国共産党の罪はあまりにも深く、基層の官僚が民衆を厳しく圧迫し、専制的な支配が非常に深刻だからだ。クーデターが起きた場合、民衆が彼らを許すだろうか? これは非常に予測が難しい。 

実は、紅二代たちもこのような恐怖を感じている。彼らは反撃や処刑を恐れており、習近平の統治下では、ある程度の状況に至れば、財産保護が不可能となり、命すら危険にさらされる。

そうなると、習近平に対する反発がクーデターを引き起こす可能性はあるが、彼らの恐れはそれほど大きくなくなる。共産党内部の闘争は常に最も恐ろしい現実である。習近平が文化大革命を強調するのは、紅二代に対する警告であり、彼らを脅かすためである。

文化大革命とは、大躍進政策で4千万人ともいわれる餓死者をだし、権力の座から離れた毛沢東が、当時の中共党首だった劉少奇を追い落とし、権力を奪取するため引き起こした大規模な権力闘争で、一般人から中国共産党の幹部、知識人まで、反革命分子とみなされれば暴力的に吊るし上げにさらされ、命を失う者も大勢出た。

このような状況が生じた際、彼らは来るべき状況の比較を行い、習近平に反抗することによる共産党の崩壊の恐怖が、文化大革命の苦しみと比べてはるかに小さいと感じるようになる。

現在の状況は、この層の人々にとって2010年よりも危険である。もし本当に毛沢東の革命路線に戻るならば、それは個人独裁となり、一人が支配し、他の人々は犠牲になる可能性が高い。

毛沢東の下では誰も安全ではなかった。したがって、今は反抗することが良い選択となる。なぜなら、彼らには共産主義の理想やイデオロギーがほとんどないからである。

したがって、袁紅氷教授の発言は単なる空想ではなく、背後に一貫した脈絡と論理があると郭君氏は考えている。

(完)

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