5月1日、トランプ米大統領は、国家安全保障担当の大統領補佐官を務めていたマイク・ウォルツ氏を、次期アメリカ国連大使に指名すると発表した。
トランプ氏は、自身のトゥルース・ソーシャルに、「ウォルツ氏は常に国家の利益を最優先にしてきた。新たな役職でも同様に尽力してくれると確信している」と投稿した。
また、ウォルツ氏の後任には、ルビオ国務長官が就くことになった。ルビオ氏は、国務長官を続けながら国家安全保障補佐官も兼任する。トランプ氏は「アメリカと世界を再び安全にするため、共に尽力していく」と強調した。
ウォルツ氏はXで、「大統領と偉大な祖国に引き続き仕えることができ、深く光栄に思う」とコメントした。
国務長官と国家安全保障補佐官を兼任するのは異例ではあるが、1970年代にはヘンリー・キッシンジャー氏が同様の兼任を果たしていた。国務省報道官は「ルビオ氏は就任当初から複数の役割を担ってきた人物であり、大統領は的確な判断で人選を行っている」と述べた。
今回の人事は、ウォルツ氏の政権内での去就をめぐる報道が相次いでいた中での正式発表となる。先日、ウォルツ氏が誤ってジャーナリストを政策関係者のチャットグループに招待していたことが報じられたが、本人は誤操作だったとして謝罪している。
なお、トランプ氏は当初、エリーゼ・ステファニク下院議員を国連大使に指名していたが、3月にその指名を撤回した。トランプ氏は、「下院で共和党がわずかな多数を維持している状況下では、すべての議席を確保することが不可欠だ」と述べ、ステファニク氏には議会にとどまるよう求めた。
2025年1月以降は、キャリア外交官であるドロシア・シェア氏が、暫定的にアメリカの国連大使を務めている。
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