6月2日、中国・河南省商丘市の公立病院「第一人民病院」で、17歳の少女が命を落とした。
病院から「家族が献血しなければ輸血できない」と求められたことで、治療が遅れたのではないか──遺族はそう訴えた。
この件は、中国メディアでも報じられ、世論の関心が一気に高まり、SNSのトレンド入りした。
病院と地元の衛生当局は「献血を推奨しているに過ぎず、献血しなかったからといって輸血を拒否することはない」と釈明。さらに、「少女の死は輸血の遅れとは無関係」との見解を示した。
しかしSNSでは、「これは命を担保にした条件付き治療だ」と批判が噴出。医療の在り方を巡る議論が広がった。
中国では、血液不足の深刻化を背景に、患者家族に献血を求める「互助献血」が実質的な条件として定着した。だが、それが人命より優先されるとき、医療の根幹が揺らぐのだ。
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