欧州連合(EU)と中国は6月13日、40回目となる「人権対話」を開催したが、EU側の厳しい懸念表明にもかかわらず、中国側に実質的な変化は見られなかった。
EU側は、近年ますます悪化する中国国内の基本的自由の状況に深い懸念を示し、中国政府が海外にいる華人に対する弾圧行為についても厳しく非難した。
人権弁護士の許志永(きょ・しえい)氏、丁家喜(てい・かき)氏、余文生(よ・ぶんせい)氏とその妻の許艶(きょ・えん)氏、また、長年消息不明の人権弁護士・高智晟(こう・ちせい)氏らなど、EUは長期にわたり中国で拘束されている人権活動家の実名を挙げるなど具体的な人権侵害の実態を指摘、中国政府に対して人権の改善と「良心の囚人」の釈放を強く求めた。
なお、今回の対話においても、EU側の具体的な懸念や要求に対し、中国共産党(中共)側は原則的な立場を繰り返すにとどまり、歩み寄りは見られなかった。双方は今後も「対話の継続」を確認したが、実質的な進展には至っていない。
中国とEUの人権対話は40回目を数えた。だが、拘束される活動家、消される言論、続く拷問。対話の積み重ねは、果たして解放の鍵となるのか。
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