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米国の不法越境者数が過去最低 2か月連続で不法入国者ゼロ

2025/07/04
更新: 2025/07/04

米トランプ政権は7月2日、6月の不法越境者数が過去最低に達したと発表し、同時に2か月連続で米国内陸部に不法移民を一人も釈放していないと明言した。6月に南部国境で国境警備隊が確認した不法移民の数は6070人にとどまり、これまでの記録を更新した。さらに、米国内へ逃げ込んだ人数も2024年の同時期と比較して90%減少している。かつて国境警備隊は、この数値が1日平均38人にのぼっていたと明かしている。

6月28日は、1日に確認された越境者数が最少となり、その数はわずか137人であった。2023年末には不法越境者数がピークを迎え、南部国境で1日1万人超という事態も発生していた。

トム・ホーマン国境業務責任者はXで、「これほど低い数字を見たのは初めてだ」と強調し、国境警備隊が2か月連続で移民を一人も釈放していない事実を補足した。バイデン政権時代には、数万人規模の移民が米国内に釈放され、移民裁判所への出廷を指示される対応が常態化していた。

トランプ大統領は1月の就任直後、国境当局に対して移民の迅速な送還を実行する権限を与え、庇護申請を受け付けることなく処理するよう指示した。トランプ氏はこの措置を「侵略」を抑えるための不可欠な対応であると位置づけている。

政権はさらに、南部国境に数千人規模の現役軍人を増派し、障害物の建設によって不法越境の阻止を徹底する方針を打ち出した。米墨国境の一部地域では、米軍が仮設拘留所を設置し、兵士が不法移民を一時的に拘束した後、移民当局に直接引き渡す体制を確立している。

また米国内陸部では、政権が移民・関税執行局(ICE)に対し、不法入国の疑いがある移民の摘発作戦を指揮・監督するよう命じている。先週、ICEの拘留者数は過去最高を記録した。