最近、ドイツの経済紙「Handelsblatt」は、中国が世界最大の電気自動車(EV)市場でありながら、バブル崩壊のリスクに直面すると評論記事を発表した。
2024年、中国ではに1200万台以上のEVおよびハイブリッド車が販売されたが、この成長には補助金、激しい価格競争、そして疑わしい販売手法など、高いコストが伴ったと指摘された。
記事によれば、中国のEV市場は、すでに過熱状態にあり、本格的な崩壊はこれからやってくるという。
市場のリーダーであるBYD(比亜迪)は、世界最大のEVメーカーでありながら、急速な拡大戦略が深刻な過剰生産を引き起こした。
市場の勢いが鈍化しているにもかかわらず、生産を続けており、これは自動車業界にとって致命的なリスクであり、さらに、小米(シャオミ)など新たな競争相手の参入で、価格競争が一層激化し、BYDも簡単には後退できない状況だ。
ドイツ自動車研究センターの責任者、フェルディナンド・デューデンホーファー氏は、BYDがヨーロッパ市場で明確な販売戦略を持たず、無計画な市場参入によって、ブランド価値を損なったと批判した。また、自動車は長期的な価値の安定が重要であり、新車の価値が3年後に販売価格の50%を下回る場合、オーナーにとって大きな問題になると強調した。
さらに、「商報」の記事では、北京政府が過剰な生産能力を海外輸出でカバーしたいと考えているものの、外国の高関税や「中国製」に対する懐疑的な態度、市場の不安などから、中国のEV輸出は、多くの課題に直面していると伝えた。
この評論は、中国の電動車産業の現状を、かつての中国の太陽光発電や風力発電、不動産業界の急拡大とその後の崩壊になぞらえた。ある企業家は、BYDを恒大集団(中国の不動産大手)と比較し、同様に破綻する可能性があると述べた。
記事は最後に、中国のEV市場が適切に調整されなければ、同じ過ちを繰り返し、世界の産業構造にも影響を及ぼす危険があると警告中だ。
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