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新唐人記者を襲った事件 閣議で語られる トランプ大統領は勇気を称賛

2025/08/27
更新: 2025/08/27

8月26日、ホワイトハウスで行われた閣議で、トランプ米大統領はワシントンD.C.で銃を突きつけられ強盗被害に遭った記者を紹介し、首都の治安悪化に対する懸念を強調した。

紹介されたのは、エポックタイムズの姉妹メディアであるNTD(新唐人テレビ)のホワイトハウス担当記者アイリス・タオ(陶明)。トランプ氏は、「あなたがこの街で残酷な形で襲われたと聞いた。我々の政権下ではそのような行為を容認することはない」と切り出した。

タオ記者は2年前、休日の午前中に黒いスキー用マスクをかぶった男にを突きつけられ、財布やパソコン、携帯電話のパスワードを要求されたと語った。拒否すると、銃で顔を殴られ、頬は赤く腫れ、しびれが残った。

タオ記者は以前、エポックタイムズへの寄稿でこの被害を記した。

「当時、記者として自分が持ち歩く機密情報を守り抜きたいと考えていた」と回顧。「情報源や同僚、そして愛する家族を守らなければならないという強い使命感に駆られた」

この事件がタオ記者と家族に深い心の傷を残したと語っている。「それ以来、夜にワシントンの街を歩いたことはない」と話した。

彼女は振り返ってこう語った。「この事件は私だけでなく、家族にも大きな影響を与えた。当時23歳、記者としてのキャリアを始めたばかりの私は、もし撃たれていたら、家族や友人の誰もいない場所で、若さゆえに命を失っていたかもしれない」

トランプ氏は今月11日にワシントンD.C.で犯罪が多発して治安状況が悪化しているとし「緊急事態」を宣言し、数百人規模の州兵を動員。FBIはこれまでに1000人以上を逮捕したと発表しており、他州の州兵も加わって治安回復にあたっている。

トランプ氏は「この12日間で街は大きく変わった」と述べた。

「いまD.C.では多くの友人たちが頻繁に外食に出かけている」「過去には、誰もレストランに行こうとも、座ろうともしなかった」

タオ記者の被害を聞いたトランプ大統領は、「撃たれなかったのは本当に奇跡だ。頭に銃を突きつけられて、きっと引き金を引くだろうと思っただろう。なぜなら、こうした連中は理性を持たない獣のようなもので、引き金を引くことに何のためらいも持たないからだ」と語り、彼女の勇気を称えた。

タオ記者は「神に生かされていることに感謝している」と返答した。

警察は当時捜査を開始したものの、容疑者の行方はつかめていないという。タオ記者は、自宅近くの建物に出入りする姿を見かけたが、警察から連絡はなかったと語った。オフィスから自宅までは徒歩圏内であるにもかかわらず、暗い夜道を避けるため、ほぼ毎日Uberを利用して帰宅していた。

加害者がいまだ逃走中であると知ったトランプ氏は、タオ記者に対し、現在ワシントンD.C.警察を監督しているボンディ司法長官にこの情報を伝えるよう求めた。

エポックタイムズはこの件についてワシントン警察にコメントを求めている。

一方、ワシントン警察の最新統計では、今年の暴力犯罪は前年比27%減、全体でも8%減と報告されている。殺人件数は100件で、昨年同時期の112件から減少している。ただし共和党主導の下院監視委員会は数字の信憑性について疑問視している。8月25日、同委員会は記録の改ざん疑惑について調査を開始した。

トランプ大統領は21日には警察や州兵と会談し「安全を取り戻すのがあなた方の仕事だ。私が街を物理的に整備し、半年後には誇れる場所にする」と語った。

翌日には、次の犯罪取り締まり重点対策地域としてシカゴを指定すると発表した。

Terri Wu